第21話 低レベル
それは3ヶ月前だった。
「来月で辞めます」
店舗の販売員が休みを潰して来社し、告げてきた。
辞める1ヶ月前には言う約束だから問題はない。
「辞めてどうするの?」
経営者が訊くと
「次、決まってますから」
あっさりと告げてその販売員は去った。
やはり販売員の仕事の様だった。
そして、それ以来、店長は週休1日になり(違法)残った販売員には予備人員は居なくなった。
昨日、その販売員の1人から有給申請の電話がきた。
すると、うちの経営者は激怒した。
「売り上げも足りない上に有給取るのか?店長なんて週1休みなんだぞ!」(違法)
有給は労働者の権利で、会社には止む得ない場合の時節変更権があるだけ。
(一時的ではない人員不足は止む得ない場合にならない)
人員が補充できないのは求人に金を使わず、更に給料が安いのに希望条件が高いからだ。
辞める人が多いのは労働環境が悪く(パワハラ三昧)更に謎の業績給の割合が多いから収入が不安定だからだ。(業績給だが条件が明示されてない)
ボーナスなどないし、休みでも平気で連絡くる。
「有給取り売り上げ下がったら給料も下がるからな」(違法)
「何なら有給終わり次第来なくても良い」(違法)
電話口で違法な事を言いたい放題。
さらに電話を乱暴に切った後、
「辞めても雇うとこないだろう。あんな低レベルの販売員を働かせてやってるんだ。そう思うだろう?」
私は偶然かかってきた電話に救われ返事をせずにすんだ。
こんな感じの低レベル経営者が零細企業にはゴマンといる。
有給申請した社員の販売レベルは辞めた販売員より上だと見ている。
時間の問題だろうな。
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