誰よりも貴女たちには幸せになって欲しいから
江戸川ばた散歩
序章 不幸な結末
「残念ですが、お子様は……」
ベッドの横で医師が私に向かって告げる。
駄目だったのだ、と。
お腹の中でその成長を待ちわびていた子供はとうとう産まれることなくその命を終えてしまったのだ、と。
「エーリシャ……!」
夫のラドテイルは茫然としている私の頭を抱き寄せる。
情が深い人だから、私の悲しみもそのまま受け取ってしまう。
「どうしよう……」
私の口からそんな言葉が漏れる。
「みんなの分まで、幸せになるって、あの二人に約束したのに……」
そう思いながら目をつぶった私は、深い深い眠りに落ちて行き――
次に目覚めた時、私は自分の身の軽さに驚いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます