15・2-0は危険なスコア!?

 ヨハン・クライフ氏が2016年に癌で亡くなりました。

「現時点では前半を2-0でリードしているといった感じだ。試合はまだ終わっていないがね。だが、私は勝利を確信している」

 不謹慎で申し訳ないのですが、このコメントを見て、「あっ、危ないんだな」と私は思いました。

『2-0』というスコアを見て、そう思った方は少なくないんじゃないかと思います。




 普通、3点差が付くと心が折れます。

 ここから逆転されることはまずありません。

 私のチームでも、0-3になったらフォワードが怒り出して、パスを追うことを辞め、怒った監督が交代させました(そいつはそもそもの素行が悪く、ヤ○ザに就職することになるのですが)。

 3点差が逆転されると、それは史上屈指の名ゲームです。

 2005年のヨーロッパ・チャンピオンズリーグ決勝。

 リバプールvsACミラン

 名勝負ですよね。

 見る人によっては『イスタンブールの奇跡』であり『イスタンブールの悲劇』でもあります。




 一方、

『2-0』

 これは、微妙なスコアです。

 心理の問題として1点返されると、「ヤバイ」と思ってしまいます。

 ゴールした方は「あと1点返そう!」と調子付きます。


『息の根を止めてない』

 そういう感じでしょうか。

 2018年の日本vsベルギー

 これは日本の甘さが出た試合です。

 あと1点取っていれば、ベルギーも諦めたでしょう(クルトワからあと1点取れたとも思えませんが……)


『2-0』というのは、野球で例えると、まだ満塁ホームラン一発で返すことのできる点差を言うのかもしれません。

『危険な点差』ともいわれます。


 勢いづけば、まだ逆転できる、まだ逆転されるという絶妙なスコア。

 それが『2-0』なのかもしれません。

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