短編「雷帝ノ精鋭」（完）

一話完結

プレイフィールに

欲望を突き立て

リフレクトするシナジーを

アンモラルに染め上げた

この道徳不要の

ライフハックなソリューションで

現実から礼儀を無くした

こうして残る

ミスリルチェインは

ただのリスクヘッジでは淘汰できず

悪を知らない悪に

最悪を植え込む

そうして出来上がる

奴隷商売と

倫理的併合性を事欠き

自尊心に生じる

リミットを燃やし切り

ブラックリストの頂点に登る

こうして俯瞰する

サイバーエンスな傍観者と

対峙的な光学銃を向け

例え画面の中にいても

殺し上げてしまう

そう私こそ境界線のない殺人鬼

殺意とろうらくする

エゴイズム

その最前線に立ち

口説き、見せつけ、服従させる

この人間としてのリミットなどとうにオーバーし

一介の国民に

容赦なきファキュリケーションを植え込む

ああ、実に甘美だ

まだ人生の序説にして

最高値たる所以の理想形に達している

全ての万民に

有象無象のロールプレイヤーに

最適解である、死を届ける

なんと嬉しきことだろう

世界を整頓し

効率的なリソースパックを

強者に与える

実にいい話だろ

美味いものもタダだ

願望すべても叶える

実に理想形だ

さて次は君の番だ

必要な人間たらしめているか見定めよう。

ああ、なんたることか

なんたることか。

君は...