スールの役目

@kurakusyun

第1話

学園のスール制度は先輩と後輩がお互いに支え合い、高め合うのが目的の一つ。前年の一年生が二年生に昇級したと同時に三か月ほどのスールを探す期間を与えられる。もちろん、入学してきたばかりの一年生がその三か月の間に二年生を逆指名しても構わないがそれほどの勇気のあるものは滅多にいない。


 このバディ制のようなそれは必然的に連帯責任的な意味合いを持っていた。


 それはお仕置きの場合でも同様で。




 バチンッ!




「五十一…」




「ああ、いたぁいっ!」




 スール制度の妹側、一年生の榊瑞希が大きなお仕置き用の机の上に腹ばいに伏せられて剥き出しのお仕置きを木のパドルで手加減なく叩かれている。


 姉側である二年生の如月南は怒ったような、憐れむような顔をしながら暴れる瑞希の両腕を押さえつけている。




 バチィンッ!




「五十二…」




「ひぃっ!お、お姉様ぁっ!」




 門限を一時間も過ぎるほど夜遊びをしてきた馬鹿な妹に南は怒っていたが、シスターの容赦のないパドル打ちに泣き叫ぶ瑞希にもう許してあげてくださいと言いそうになる。


 スールの片方がお仕置きを受けるとき、もう片方はお仕置きの手伝いをしなければならない決まり。もちろん、南がお仕置きとなれば妹と言えども瑞希は南をお仕置き用の机に乗せて、スカートを捲り上げ、ショーツを足首まで引き下ろし、腰の位置を調整してお尻を突き出させなければならない。


 その上で、両手を押さえつけてお尻叩きの数を数えるのだ。




 パァンッッ!




「五十三…」




「いぃーっ!いたいぃいたいぃ……!」




 シスターの役目は手加減なく思い切りお尻を叩くのみ。それ以外は全てスールの片方が担わなければならない。




「南さん、しっかり押さえておいて。お尻が下がってますよ」




 瑞希がお仕置きに耐えかねて、腰を落としてお尻を下げようとしているのだ。南は自分の力が緩んでいることと、我慢の出来ない南にはしたなくも溜息が出そうになる。




「申し訳ありませんシスター…」




 南は瑞希の目をしっかりと見て首を少し振ると、思い切り両手を引き寄せて再び瑞希のお尻が打ちやすいように突き出させた。




「あ…あ、嫌です…お姉様ゆるして…」




「瑞希…頑張りなさい…」




「瑞希さん、お仕置きの体勢を崩したので五打増やします」




「そんなぁ!ごめんなさいシスター!ごめんなさぁいっ!」




 バッチインッ!




「あ、えっと、五十四…」




「んぅーっ!!あ、あ…」




 上から見下ろした瑞希のお尻の二つの丘は真っ赤に腫れ上がり、パドルを受ける度に潰れては揺れていた。










ひぃひぃと泣き叫びながらようやくお尻叩きが終わる。しかし、お仕置きの仕上げとして真っ赤に腫れ上がったお尻を晒しての反省の時間。


 その場にはシスターもいるが、姉の南がコーナータイムの間瑞希が体勢を崩さないかじっと見張らなければならない。


 瑞希は白い壁に向かってお尻を丸出しのまま立たされている。スカートを腰で止められ、ショーツは相変わらず足首に絡まっていた。


ぐすぐすとしゃくり上げながらも、今体勢を崩せばお仕置きはやり直し。さすがにここで体勢を崩すような子はいないが、腫れ上がりズキズキと痛むお尻を撫でたくてしかないのかモジモジとお尻を動かしている。




「瑞希、お尻が動いているよ。あと十分だからじっとしていなさい」




南は可愛い妹がお仕置きのやり直しになっては堪らないと、わざと怖い声で注意した。


びくりと瑞希の丸い紅く染ったお尻が震えた。蚊の鳴くような声ではぃとだけ返事をしてまたすすり泣く。


南は愛する妹の倍ほども腫れ上がったお尻を見ながら、この後どうやって慰めようかと少し頭を抱えた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

スールの役目 @kurakusyun

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ