第8-1話:初戦闘(チュートリアル込み)

ドーン!


事故りました。少し映像を見返してみましょう。


えっと、燐無さんが突っ込んだところには者男。者男が吹っ飛ばされ、敵に激突。


▶敵に25のダメージを与えた


「どういうつもりだ。」


「それはこっちの台詞!」


▶者男のターン


なんて口論しても戦闘は止まらない。


「これどうなってるんだ。チュートリアルは?」


「覚えてるとでも思った?」


▶チュートリアルモードあります。


「冷やし中華かよ。」


とツッコミ、選択。


▶チュートリアル 開始


 ※このシステムは、選択した本人にしか適用されません。


「よかった~。足引っぱられるとこだった。」


言い過ぎ。


▶クエストについて

 このクエストは、クエストウォッチを持っている人のみが参戦できる、一般的なターン制コマンドRPGです。


レアなのか普通なのかが分かんない。


▶敵

 何らかの形で悪しき力にゆがめられた文具(所有者)が敵となります。クエストをクリアする。つまり倒すことで、悪しき力から解放されます。


▶選択

 選択項目は攻撃・与圧・回復・棄権の4つです。試しに攻撃を選択して下さい。


「こうか?」


▶攻撃


▶マイ能力

 文具能力

 全共通技


大まかに3種あるっぽいですね。


▶自分にしか使えない技がマイ能力、同じ文具を使っている人にしか使えない文具能力、誰でも使える全共通技があります。


「なるほど。」


▶一度選択画面に戻り、与圧を選択して下さい。


「与圧?というかチャージだな。」


▶その通りです。与圧では攻撃のパワーアップが出来ます。3段階あり、クリティカルなどの上昇が主な効果です。


「はぁ。」


▶選択画面に戻って下さい。


▶回復はその名の通り、減った体力を復することが出来ます。


「で、最後の棄権はリタイアすることが出来るんだろ。」


▶その通りです。


「じゃあ、パラメーターでも見るか。」


▶パラメーター

     HP    文具     レベル  属性  

 敵  285/335  ねりけし    3    融

 燐無 200/200  ボールペン   x    創

 者男 175/200  モノ消しゴム  1    消


「システム。聞きたいことが2つある。」


▶何でしょう。


「何で俺にダメージが入っている。」


▶半分は燐無さんに激突され、半分は勢いで敵に激突したものです。


「許さん。」


「何でこっち見るの!?」


「自覚症状なしか・・・。」


「いーじゃん!敵の方に多くダメージ入ってるんだし。」


 はいはい、静かに!者男、次!


「・・・で、あと1つ。」


▶・・・何ですか?


「属性とは何だ。」


あぁ~。それね。


▶︎属性は、融合・創造・消散の3つがあり、マイ文具の性質から決まっています。


「やけに熟語が多いな。」


今は、カタカナの時代じゃないんですよ!漢字の方がかっこいい!


▶︎また、融合<創造<消散の3すくみとなっています。


「えっ!?そうだったの?」


もしかして燐無さんって、脳きn、


「何?クエストはパワーだけど。」


元は作者も火力で押しきってたけど、属性とか考え始めたら、効率よくなったよ。


「まぁ、今回は私の方が有利だからいいけど、結局当たりはずれがあるの。」


「俺は不有利か・・・。」


まぁまぁ。


「ここは、有利でレベル高くて火力ある私に任せなさい!」


「俺のことディスってるよな。」


▶︎戦闘時の注意点 行動の選択時間は、24秒以内になっています。


「24秒って、びみょーなのよねー。」


ふっふっふ。このスピーディな感じがいいのよ。(ただのバスケ観戦をする人)


▶︎他に質問はありませんか。


なんか、暮会の係のやつみたい。


「また気になることがあれば聞く。」


▶︎では、実戦へ移ります。


▶︎どうする?


「ここは無難に攻撃だよな。」


▶︎攻撃

 マイ能力

 文具能力

 全共通技


「・・・うん?マイ能力がない。」


▶︎はじめは共通技のみです。


「・・・少ないだろ。」


大丈夫だって。一ヶ月くらいしたら強くなってるから。


▶︎文具ブーメラン


マイ文具を敵の方に投げると、敵に当たって、戻ってくる。実に地味。


▶︎ヒット 敵に1のダメージを与えた。


ダメージも地味。


▶︎敵のターン


▶︎ねりけしランチャー


敵の攻撃の方が派手だし。


▶︎ヒット 燐無に3、者男に42のダメージを与えた


「あいつの14倍・・・。」


「うんうん。しょうがないよ、属性的に刺さってないし、何にせよ初心者だし。」


「作者、この隣にいる煽ってくる奴何とかならないか。」


無理。って言うか面倒くさい。


▶︎燐無のターン


▶︎全共通技


▶︎ステショラッシュ


燐無さんは飛び上がって、敵をボールペンで何度も切りつけ着地。


▶︎ヒット 敵に44のダメージを与えた


「いやー、にしてもこの属性が有利な時の割れる音いいよね。」


黙れ脳筋。


「何よ。別に今日から属性のこと考えはじめたらいいだけの話じゃん。」


・・・こういう作者も属性ブレイクしかしてないから、中級みたいなもんだけど。


▶︎者男のターン


▶︎ステショラッシュ


▶︎クリーンヒット 敵に5のダメージを与えた


「急に5倍だな・・・。」


いや、いくら火力馬鹿がいるとはいえ、1ターンに1しか削れないのはキツいから。


「なるほど、大人の事情ってことか。」


ごめん、まだ作者大人じゃない。


▶︎敵のターン


▶︎ロックオンねりけし


「さっきから何なの?その何とも言えないネーミングセンスは?」


これ難しいんだからね。


▶︎クリーンヒット 者男に57のダメージを与えた


おぉー。者男が容赦なく体力を2ケタにされている。


「初心者いじりもいい加減にしろよ。」


ほんと、それ。


「作者、本当に思ってないだろ。」


▶︎燐無のターン


▶︎バネショットガン


はい、皆さんご存知、ボールペン銃。


▶︎ヒット 敵に33のダメージを与えた


▶︎者男のターン


「これ、終わるのか?」


いや、終わらないと困るから。


▶︎文具ブーメラン


地味攻撃の炸裂だ〜。すご〜い。


▶︎ヒット 敵に6のダメージを与えた


ダメージまで地味だぁ〜。


「・・・。」


▶︎敵のターン


▶︎ねり前途


「このねりけし、まだ始めたばっかのやつじゃん・・・。」


前途者のねりけしを投げてくる敵。


▶︎クリーンヒット 燐無に7、者男に44のダメージを与えた


者男の体力大丈夫?


「大丈夫だ問題ない。」


▶︎燐無のターン


「いや明らかに問題が大アリでしょ。」


▶︎攻撃


▶︎文具能力


▶︎千本のペン雨あられ


燐無さんは、無数のボールペンを取り出す。ボールペン達は宙に浮き、一斉に針を出す。




パチン




そして、燐無さんの指パッチンが鳴ると同時に、敵めがけて落ちていく。


「そんな技まで・・・。」


「文具能力って言うけど、あんまり出来る人いないと思うよ。」


にしてもかっこよすぎる。・・・うん?待てよ。これ改めて考えてみると、むっちゃ痛そうなんだけど。


▶︎ヒット 敵に53のダメージを与えた


「もうこれあいつの強い技の発表会みたいになってないか。」


そうですね・・・。


▶︎者男のターン


「これでも主人公の初戦闘だぞ。」


▶︎文具ブーメラン


者男。お前、主人公じゃないってよ。


「そうか。それより、ダメージどうだ。」


▶︎ヒット 敵に3のダメージを与えた


完全にスルー!?いいかんじに乗せられてる者男。


「『お前』って、どういうことだ。」


ノリです。完全なるノリです。そして、あなたは主人公ではないです。って、一番最初に言わなかったっけ?


「知っている。『主人公』って言った方が説得力が増すからだ。」


あらそう。


▶︎敵のターン


▶︎ねりけしクッキング


クッキング・・・?


「おそらく、低知能な幼児がねりけしで餃子をつくる愚行だ。」


「いや、むっちゃ馬鹿にするじゃん。てか本当に餃子つくってるし。」


▶敵は15回復した


餃子とかマジ懐かしいんだけど。


▶燐無のターン


「じゃあ、もっぱつ!」


▶千本のペン雨あられ


パチン


▶ヒット 敵に45のダメージを与えた


にしても、ボールペン千本が人間1人に襲いかかってくるって相当だな。


▶者男のターン


そろそろ体力やばくないですか?


「そうだな。」


▶回復


「なっ・・・。」


▶該当なし


そんなパターンあるの?


「私、知らないよー。」


ワンマン脳筋お嬢さんは黙りなさい。


▶初戦で負けられては困るので、チュートリアルサービスを行います


なんじゃそりゃ。


▶燐無の所持している回復アイテムを使用可能にしました

 コピックグリッシーニ HP+100

 メモクラッカー    HP+70

 インク        HP+20+バフ


いいもん持ってんな・・・。


「じゃあこれで。」


▶コピックグリッシーニ


「頂戴する。」


「って、あああああああー。私のグリッシーニ・・・。」


いいなー、作者も食べたい。


「食うか?小麦の香りが鼻腔をくすぐるぞ。」


「食べるな!」


・・・いや、声だけなんで食べれません。演出です。


▶者男の体力が+100された


「おいー!」


▶敵のターン


▶止まないねりけしの雨


上からねりけしが降ってくる。この技、見たことある。


「これ、私のパクリじゃないの?」


「そうだな。」


「しかも長い!ていうか、著作権侵害!」


「なんか敵の方が技名かっこよくないか?」


「そういうこと言わないでよ。」


「これ、『止まない』から終わらないんじゃないのか?」


「えっ!?そんなことあるの?って、痛っ!」


「技名の意味をそのままで捉えるとそうなるが。」


「そこんとこどーなの?」


作者的には、『今日の雨は多分止まない』という感じです。


「大分曖昧だな。」


▶クリティカルヒット


「やっと終わった。」


▶燐無に23、者男に51のダメージを与えた


「作者、どういうこと?」


お客様、大変申し訳ございません。物語の進行上、どうしてもということなので。ほら、サブ作者も。


*!(チョコ食べてた)・・・えーと、者男が弱すぎて話が進まなくて、読者さんとかイライラしてるかもだから、強制的に強くしてしまえ!ってやつです。多分。


「・・・痛い目に合っても知らないよ。」


▶スプリンクル インク


って、ボールペンの芯の先を取らないの!


「うるさい。」


とか言ってると、芯が巨大化。


▶ヒット 者男に10、敵に42のダメージを与えた


芯を振り回して、インク散らしと・・・。


「無差別攻撃とはどういう事だ。」


▶味方にクリティカル率上昇・与圧の段階をマックス、敵に防御力低下・命中率低下が起こった


「何?バフ必要なかったの?」


「・・・。」


燐無さん、アタッカーかと思ったら、バリファーもできるとは・・・。


▶者男のターン


▶新しい技を1つ解放します


「・・・これか。」


▶ライトクラッシュ


「これで終わりだ。全て白紙に戻してやる。」


*・・・くくっ、『正義の爆発』・・・。


サブ作者さん、大体の技は英語にすればかっこいいんですよ。


*属性の時はカタカナより漢字って言ってたじゃーん。


▶クリティカルヒット 敵に21のダメージを与えた


「見てなかっただろ。」


すいやせん。経験値、割増ししとくから許して。


▶敵のターン


▶ねり玄人


わぉ。今度は、ねりを繰り返しまくった達人並みのねりけし。


▶ヒット 燐無に11のダメージを与えた


燐無さんは防御力高いから大丈夫そう。


▶燐無のターン


「さて、やられる覚悟、できてるよね?」


「本当は俺がする予定が・・・。」


▶︎せーので、どん!


バフに与圧にその他諸々が込まれた燐無さんが叩き出したダメージは・・・!?


▶アルティメットヒット 敵に107のダメージを与えた


おぉ・・・オーバーキル・・・。


「化け物かよ・・・。」


▶クエストクリア リザルト発表


▶者男はレベル4になった。


うん、まぁ成長したよね。


▶クエストシステムを終了しています・・・




「大丈夫か!」


みんな自力で立ち上がれる程度には大丈夫そう。


「父さん!母さん!」


そして者男は両親の元へ。


「怪我は?」


「大丈夫よ。」


2人とも無事。疲れてそうだけど。


「まさか。私達がやるべきことを1人で成し遂げるとは。」


「でも、壊れたところは、元には戻らない・・・。」



▶マイ能力を1つ解放


「うん?」


▶ホワイトイレーサー


者男がマイ文具で空中をかき消すと、その場所が元に戻る。


「えっ?」


何かチートだね。


「あらあら。いつの間にか可愛くなっちゃって。」


者母さん、どうしたの?


「旅に出さないとだな。」


者父まで。って、者男が理解したな。


「『かわいい子には旅をさせよ』?」


「そういうことだ。」


「じゃ、行ってらっしゃーい!」


「あ、あぁ。」


「わーい、行ってきまーす!」


えっ?ゑ々・・・!?




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る