第25話 ~光~

日曜日は早く起きた。

今日は綾が来る予定だ。


髪型をセットして朝飯を食った。



やる事がないから大学受験のテキストを問いていた。


そして10時がちょいすぎた。

ゼファーの音が聞こえてきた。

綾が来た。

俺が外に行くと綾がゼファーに跨っていた。


「来ちゃった。デートしよ」


「高橋はいいのか? ボロボロだぞ」


「龍二には家でゆっくりしてもらってる。真吾の家に来る前に行ってきたんだ。全く情けないわよね。戦争のたびにボロボロなんて」

綾がそう言った。


「まぁ、高橋も今回は頑張ったし」

そういって家に入らせた。


「ベッドの上にでも座っててくれ」

そういうと綾はベッドの上にちょこんと座った。


「ねぇ、真吾はあたしが来る前何してたの?」


「大学受験のテキストを解いてたよ。簡単だけどな」


「へぇ~。真吾は大学行きたいんだ」


「一応東大か早稲田狙ってる」


「頭いいのね」

タイムリープしてるから記憶はそのままなのだ。ちょっと勉強しただけで中身が入ってくる。

記憶はそのままでも覚える能力は15歳そのままだった。ゆえに勉強がスポンジのように吸収できる。


「今日は久しぶりにジムでも行くか?」


「いきた~い♪」


「少し用意するからまっててくれ」

そういうと俺は軽装に着替えた。


「じゃあ行くか」

外に出てゼファーのケツに乗ると綾はゆっくりとスロットルを捻った。

そしてすぐにジムに着く。


「コーチ、ちわーっす」


「おぅ、尾崎、女連れか?」


「今日はちょっと」


「お嬢ちゃん着替えておいで。着替えは更衣室にあるから」


そうして綾は着替えた。

コーチが綾に付きっきりで色々教えてる。

俺は軽く運動してサンドバッグを叩き続けた。

サンドバッグを叩き終えると腹筋、腕立て、縄跳びをし、再びサンドバッグ叩きをした。

個人練習をこなしているといつのまにか昼になった。


綾に近くの喫茶店に行こうと提案すると綾は喜んでた。

そして喫茶店に行った。


「オムライス2つ下さい」


そう注文すると綾と話した。


「綾はボクシングやってて楽しいかい?」


「凄く楽しいよ。ダイエットにもなって鍛えられて一石二鳥だわ」


「そりゃよかった。昼からも頑張れるかい?」


「昼からも楽勝よ。本格的にジムに通おうかしら」


そんな会話が続けられるとオムライスが来た。

オムライスを食べながら綾が会話を始める。


「昨日の戦争真吾の所まで人は来なかったの?」


「3人位俺の方まで来たよ。一瞬で倒したけどね。そして竹内さん、まぁ皇帝エンペラーの総長なんだけど、ウジャウジャ人が抜けてきてね、俺が助けに入った」


「昨日の相手は強かったんだってね」


皇帝エンペラーや神鬼没よりは個々のメンバー強かったけど、俺や竹内さんに比べたら全然弱かったよ。昨日は青龍会そうりゅうかいの人達も助っ人で参加したし」


「暴力団も巻き込んですごい戦いだったのね」


蒼龍会そうりゅうかいは強かったよ。特に若頭の武本さんなんて別格だった。俺でも勝てるかどうか」


「真吾なら勝てるよ。自分の強さを信じて。自分が思ってる以上に真吾は強いよ」


「そうだといいんだがな」

そしてオムライスをたいらげた。

食後のコーヒーがやってくる。

コーヒーを飲みながらまた会話した。


「これで終りじゃないような気がするんだよね。まだ他の県から喧嘩売られそうな予感がする」


皇帝エンペラーも神鬼没も今が弱ってるから、そこを突いてくるかもしれないわね」


「これ以上はちょっと無理くさいかな。ちょっと間を空けてくれたらいいんだけど」


「そうね。入院してる人が沢山いると聞いたわ」


「病院送りの多い今の時期を狙われると、正直きつい」


「真吾なら100人位相手にできるんじゃない?」


「そりゃそうかもしれないけど、基本的に俺は表に出ないって決めてるからな」


「真吾も表に出ればいいじゃない」


「俺は皇帝エンペラーにも神鬼没にも入った覚えはない。神鬼没が俺の傘下だという事で動いてる。俺は異質なんだよ」


「へぇ~、色々あるんだ」

そうしてコーヒーを飲み干した。


「さぁ、ジムに戻ろうか」

そうして喫茶店を後にした。



ジムに戻るとコーチが綾の指導を始めた。

俺はジムの片隅でサンドバッグを叩いてた。

すると小柳がやってきた。


「やぁ、尾崎君。2回戦目の相手が決まったよ。また応援しにきてくれるよね?


「もちろんですよ。是非応援に行かせて貰います」


「じゃあチケットはこっちで用意しておくね」


「ありがとうございます」


「よかったらスパーリングでもしない?」


「いいですよ。ちょうど暇してた所です」


そういうとリングに上がった。

コーチと綾が近寄ってくる。

「真吾頑張ってね」

綾が応援してくれる。

1R目のゴングが鳴った。

小柳は小刻みにジャブを打ってくる。

俺はそれを軽く交わすとストレートを打ち込む。

ガードの上からでも顔にヒットした。

小柳は隙をみてお得意のアッパーカットを仕掛けてくる。

ボディが空いた所にすかさずボディブローを打ち込む。

そして牽制けんせいし合い1R目が終わった。

2R目俺は開幕からラッシュを仕掛けた。

崩れ落ちる小柳。

7カウントで立つとまたラッシュを仕掛けた。

そして膝から崩れ落ちる。

10カウントでも起きない。TKO勝ちだ。


俺は小柳に近寄って揺さぶると小柳が目を覚ました。


「やっぱ尾崎君は強いよ。足元にも及ばない」


「階級差がありますからね。それでも向かってくる闘士は賞賛に値しますよ」


「今度ライト級のボクサーが移籍してくるんだってね。そいつには負けないよ」


「階級差は絶対です。多分勝つのは無理だと思いますよ」

俺はそう小柳に声をかけた。

リングを降りると綾が話しかけてきた。


「やっぱり真吾は強いね。プロ相手でも全然違う」


「小柳もプロの間では相当いい線いくと思う。ただ階級差がありすぎる」

俺は綾にそう説明した。

そして自主トレに戻る。

小柳も俺の隣でサンドバッグを叩いている。

そして日が暮れた。


「綾、そろそろ帰るぞ」

俺がそう言うと、綾は着替えに行った。


「コーチ、綾の事ありがとうございました」


「いいって。若いねーちゃん相手するの楽しいしな」

コーチはそう言っていた。

着替えが終わって綾が戻ってくる。


コーチに一礼するとジムを出てゼファーに乗った。

帰りに文房具屋に連れてって欲しいと綾に頼み連れて来てもらった。

そこで俺はノート3000冊を発注した。

納期には3週間位かかるとの事。了承すると店を出た。

そしてゼファーのケツに乗り家まで送ってもらった。

家に着くと綾を部屋に入れた。


「シャワー浴びていけよ」

そういうと風呂場に案内した。


「タオル好きなの使っていいからな」

そういい残し部屋に戻った。

部屋でしばらく1人でいると綾がバスタオル1枚で入ってきた。

襲いそうになるがグッとこらえる。


「ちゃんと服着て来いよ」


「だって暑いんだもん」


「俺もシャワー浴びてくるわ。その間に服着とけよ」

そういい残しシャワーを浴びた。


そしてシャワーからでて部屋に戻ると綾は着替え終わっていた。

「ねぇ、キスしよ」


綾が突然言い出してきた。

「お前はもう高橋の彼女だ。手をだすわけにはいかない」


「キスくらいならいいでしょ」

そういって顔を近づけてきた。

なすがままにキスをした。

綾が俺の彼女だったらいいのにな~と思った。


「飯食っていくか?」

そう俺が尋ねると綾は元気よく返事をした。

母さんに2人分の食事をお願いした。

しばらく雑談してるとご飯が出来たと言われたのでリビングに移動した。


「あらまあ、また来てくれてたのね」母さんがそういう。


「お母さんお邪魔してます」

綾がそう言った。

そして2人で晩飯を食べた。

晩飯を食べ終わると綾はご馳走様といい、部屋に戻る。

部屋に戻ったタイミングで原と真也が来た。


「江川さんじゃないですか」

真也が言った。


「原君と向井君だっけ?こんばんわ。昨日の戦争大丈夫だった?」


「見てのとおりボコボコですよ」

原が言った。


「頑張ったのね」

綾が言う。


「原は俺の盾になろうとしてくれたが囲まれてボコボコにされたんだ」

俺がそう言うと原は言った。


「守りきれなくてゴメン」


「相手も強い連中だったし負けてもしょうがないよ」

すると原が続ける。


「真吾の元まで辿り着いたやつなんて一瞬で方付けちゃったじゃん」


「鍛え方が違うからな。原はもう少し強くなった方がいいぞ」


「うん、努力するよ」

すると真也が口を開いた。


「昨日は悪魔サタンの頭取れると思ったのに親衛隊が全然倒せなくて俺もボコボコだよ」


悪魔サタンは日常的に喧嘩してるって話だったからな。突破できなくてもしょうがない」


「神鬼没のどえらい強い人は親衛隊なんかザコのように蹴散らして行ったんだけどな~」

真也が言う。


「神埼はそんじょそこらの奴と格が違うからな。比較する方がどうかしてる」


「昨日そんな激戦だったんだ。2人共お疲れ様」

綾がねぎらった。


「俺なんて全然役に立てなくて申し訳なかったよ」

原が言う。


「立ち向かっただけでも偉いよ。誇っていいことだよ」

綾がそう言う。


「立ち向かって行って結局負けたんだけどね」

原が言った、続けて俺が言う。


「今回は相手が強すぎた。ただそれだけの事だ。気にする事はない」


「強い相手に立ち向かうこそが勇気だわ」

綾がそう言う。


「今回も神埼が相手の頭を一方的に蹂躙できたことで勝利できた。この勝利は神埼のお陰だろうな」


「へぇ~、あの強い人、神埼さんっていうのか」

真也が言った。


「元幽霊スペクターの頭で、喧嘩ならこの街でも3本指に入る強さらしい」


「そんな人が真吾の配下にいるのかぁ。神鬼没との戦争は避けたいな」

原が言った。


「いずれ皇帝エンペラーと神鬼没との抗争がある。それだけは覚悟しておけ」

俺は2人にそういった。


「神崎さんみたいなどえらい強い人に真吾まで相手にするとなると皇帝エンペラーじゃ戦力不足じゃないかな」

真也がそう言った。


「レディースも含めると最近除々にメンバーが増えてる神鬼没と皇帝エンペラーの人数ではほぼ対等になるだろう。個々の質がモノを言うようになってくる。お前等も気合入れろよ」


「うん、強くなるよ」

原がそう答えた。


「4人いることだしトランプでもするか?」

そういうと俺はデスクの引き出しからトランプを出した。


「大富豪やろうぜ」

真也がノリノリで言ってくる。


「じゃあ大富豪な」

俺は自分の手元にJOKERが来るようにカードを配った。

当然結果は大富豪に俺はなり続けた。

そして時間が経ち、夜も遅くなってきた。

原と真也は帰ってゆっくり寝るという。

そして2人は窓から出て行った。

そして綾と2人きりになった。

綾が顔を近づけてくる。

そして綾とキスをした。


「もう遅いから帰るね」

そういうと家の外まで綾を送って行った。

ゼファーにエンジンがかかると、綾はまたキスをしてきた。

「好き・・・・・・」

そう言うとフルスロットルで綾は帰って行った。

俺はベッドによこになるとすぐ寝た。



翌月曜日、学校に行くと戦争の話題で持ちきりだった。


「なんであんたまた無傷なのよ」

あゆが言ってきた。


「俺は後方にいたからな、何人か突破されたけど一瞬で相手を倒したさ」


「あんた喧嘩だけは強いのね」


「喧嘩だけとはなんだ。勉強もちゃんと出来るぞ。なんなら期末試験で実力を見せてやろうか?」

すると裕子が入ってきた。


「今日お昼一緒に食べましょ?」


「あぁ、いいよ。柏はほっといていいのか?」


「正樹ったら神鬼没のメンバーばかりとお昼してるわ」


「まぁ、それならいいかな。お昼待ってるよ」


「うん、じゃあね♪」

そう言って裕子は教室から出て行った。


「なにあのクソビッチ、昼くらい1人で食べればいいじゃない。なんでわざわざ下級生の教室にくるわけ?」

あゆが怒ったようにそう言った。


「まぁまぁいいじゃねーか。俺も1人で食事するの寂しいしな」


「あたしが一緒に食べてあげるわよ」

あゆは小声で言った。


「ん?何?」


「なんでもない!フンッ」

そしてホームルームのチャイムが鳴った。

出席を取ると俺はクッションを抱いて爆睡した。

11時50分に目が覚めた。

ボーッと授業を聞いてるとチャイムが鳴った。

昼休みになるとあゆにノートを借りた。

5分位で授業の内容は把握できた。

あゆにノートを返すと裕子が来るのを待った。


そして裕子が来る。

前の空いてる席に座ると裕子がお弁当を広げた。


「今日は真吾とお弁当するって決めてたから多めに作ってきたんだ。食べて」

そう言われて裕子の分まで手を出してしまい、自分のお弁当も食べてお腹いっぱいになった。


「土曜日真吾大丈夫だった?」

裕子が聞いてくる。


「何人か抜けてきたけど一瞬で倒したよ。雑魚だったな」


「やっぱ真吾強いのね。正樹なんてボコボコだったわ」


「今回は相手も強かったしな。しょうがないんじゃないか。柏もよく頑張ったよ」


「正樹にはもうちょっと強くなって欲しいわ」


「でも俺が現れる前はこの街で3本指に入る強さだったんだろう?」


「3本指に入るっても1番2番とは相当な差が開いてるわ。竹内や神埼に正樹が勝てるとは思えない」


「まぁ確かにそうだな。竹内と、特に神埼とは別格だ。神埼は出鱈目な程強い」


「その最強の一角に真吾がいるんでしょ?強い人好き。今度デートしましょ」


「柏の相手をしてやれよ。デートならいつでもOKだけどな」


「やった~。今度はどこ行こうかしら」


「とは言っても俺は家から出れないぞ。原と真也も来ることだし」


「じゃあ真吾の家でデートしましょ。決まりね」


「あぁ、わかったよ」


「神埼君って彼女いるのかしら? 神崎君の彼女になりたいわ。強いしカッコイイし」


「柏を見てやれ。同じ学校だろう? 神埼はあれでもモテるからな彼女の1人や2人いてもおかしくない。今度彼女がいるか聞いて見るよ」


「正樹なんていつでも振っていいんだからね。あたしは強い人が好き」


「柏も神鬼没の頭だ。一般人よりは全然強いぞ」


「戦争でいつもボコボコになってくるたびに情けなく思うわ。真吾と神埼君はいつも無傷よね」


「神埼は出鱈目な強さだからな。俺が勝ったのも薬に溺れていたからだと思う。まともに勝負したらどっちが勝つかわからないぞ」


「でも真吾の方が強いって信じてる。今度のデートの約束忘れないでよね」


「あぁ、わかった。今度デートしよう」

そして裕子と雑談してると12時55分になった。


「それじゃ、あたしもう行くね」


「おぅ!またいつでも来いよ」


「じゃあお言葉に甘えさせてもらってまた来るわ」

あゆが機嫌悪そうに話かけてくる。


「何あのクソビッチ。柏の彼女じゃないの? なんで真吾の所に来るのよ」


「まぁ、元カノだしいいんじゃないか」


「未練ありすぎなのよ。新しい彼氏が出来たなら新しい彼氏の所にいきなさいよね」


「俺も別れたくて別れたわけじゃないからな」


「あんたも浮気性なのよ。目の前をよく見て」

あゆがそう言った。


「あゆ、今度デートしてやろうか?」


「バッカじゃない。あたしとデートしようなんて100年早いのよ。でもどこ連れてってくれる?」


「水族館かディズニーランドじゃないかな~。定番と言えば。酒呑めるならホテルの屋上でディナーもいいけどな」


「ふ~ん。考えといてあげる。お酒位呑めるわよ」


「じゃあ今度暇な時な。多分夏休み入ってからだとは思うが」


「あんた連絡先教えなさい。もしもの時の為よ」

そういってあゆは俺の連絡先を聞いてきた。

あゆにPHSの番号を教える。俺もあゆからPHSの番号を聞いた。


「無駄にかけてこないでよね」

あゆはそう言ったが、裏を返せば掛けて来て欲しいという事だ。


「ポケベルも持ってるんだけど番号いる?」

あゆが聞いてきた。


「ポケベルは使い方がいまいちわからないんだ。PHSだけでいい」


「ふ~ん」


そういうとあゆは視線を外した。

そして昼休みが終わるチャイムが鳴った。

お腹いっぱいだから眠くなった。

俺はクッションを抱いて寝た。

起きたらもう放課後だった。

学校を後にしジムへ向かう。

ジムに行くとコーチに挨拶をしトレーニングを始めた。

そして日が暮れると家に帰った。



家に帰って晩御飯を食べてしばらくするとナイトクルーズの頭、三宅から電話が入った。

「もしもし、尾崎ですけど」

「ドリフトを教えてほしいのよん」

「いいですよ。今から言う住所に来てくれますか?」

そして住所と建物の特徴を伝えた。

「わかったのよん。今から行くのよん」

そう言って電話を切った。

しばらくするとシルエイティが家に着いた。


助手席に乗ると三宅はこう言った。

「今日は宜しく頼むのよん」

そしてドリフト会場に着いた。

「定常円旋回はできますよね?」

「できるのよん。見てるのよん」

三宅は静止状態からアクセルを吹かすと、クラッチミートした。

円を描いてドリフトしてゆく。

「もういいですよ」

そういうと車は止まった。

「定常円旋回の要領を忘れないようにして下さい。ドライバー代わります」


すると運転席に座ってコースに入った。

第一コーナーから第二コーナーまでは定常円旋回の要領でいきます。

そうするとアクセルを吹かし、クラッチミートした。

リアタイアが滑る。

第一コーナーでもう一度クラッチを蹴ると、強引にドリフト状態に持っていく。

そのまま第二コーナーを抜けていくと第三コーナーまでは距離があった。


「第三コーナーまでは距離があるので慣性ドリフトをします。一度ハンドル切ってをリアが流れたら、また切ってすぐさま戻す」

そして慣性ドリフトで第三コーナーを抜けてゆく。


「第四コーナーまでは距離があるのでブレーキングドリフトを使います。思い切りブレーキを踏み加重を前輪に持っていったらすかさずアクセルを全開にします。するとリアが勝手に流れて行くので」

そう説明しながらドリフトで各コーナーを抜けて行った。


「よくわかったのよん。やってみるのよん」

そして運転手と助手席を交代する。

アクセルを吹かしクラッチミートして第一コーナーに入る。

そして第二コーナーは定常円旋回の要領でドリフトしていった。

しかし第三コーナーまでの慣性ドリフトが上手くいかなかった。

第四コーナーもブレーキの踏みが甘すぎてリアがスライドしない。


「全然ダメだったのよん」


「慣性ドリフトは慣れですから。あと第四コーナーのブレーキは思いっきり踏むといいですよ」


「今日はありがとな尾崎。後は1人でやってみるのよん。今日はありがとうなのよん」

そして俺は家まで送ってもらった。


「また今度教えて欲しいのよん」


「わかりました。いつでもPHSにかけて来て下さい」

そういうとブルメタのシルエイティは走り去って行った。

原と真也が家でゲームをしている。


「真吾、どこかいってたのか?」

原がそう言うと。


「ちょっとドリフト会場までな」


「ずる~い、俺も行きたかった」

真也が言う。


「今日はナイトクルーズの三宅にドリフトを教えに行ってただけだから。ドリフト観に行くなら柏に連れてってもらおうぜ」

そういって俺は2人をなだめた。

そして2人がゲームしてるのを、ただボーッと見ていた。

そして夜遅くなった。

2人を追い出すと俺はシャワーに入った。

そして胸騒ぎをしつつ爆睡した。




嫌な予感はまだ晴れることは無かった。



Coming soon!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る