第10話 ~純恋~
「おはよう柏朝っぱらからどうした?」
「すまない尾崎さんちょっと頼みがあるんだ」
厄介ごとは御免だ。嫌な予感がする。
「実はクラスの女の子が尾崎さんを好きだと言ってまして、紹介してやるって言ってしまったんだ。頼む、会うだけでも会ってやってくれないか? 可愛い子ですよ」
また厄介事をもってきた。
「別にいいよぉ~。俺女作る気ないし」
「そういわず俺の顔も立てて下さい。お願いします」
「ま~柏のメンツもあるもんな。会うだけならいいぞ」
「じゃあ昼休み連れてきますんでよろしくお願いします」
そう言って柏はクラスに戻って行った。
どんな子なんだろう?一応期待はしてみる。
佐伯が近づいてくる。
「何かあったの?柏さん頭下げてたみたいなんだけど」
「別に大したことじゃないよ。柏が女紹介してくれるっぽいんだけど」
「良かったじゃん。尾崎君も彼女居ないしちょうどいいんじゃない?」
「良かったらお前に紹介してやるよ」
「いやいや別に俺は好きな子出来るまで待つから」
佐伯は消極的な事を言う。
そして昼休みが来た。
俺は弁当を食べていたら柏が女の子を連れてやってきた。
見た目は目が大きくて愛くるしいギャルだ。
「尾崎さん今いいですか?」
「見たらわかるだろう弁当食ってるんだよ」
「スミマセン。早く紹介したかったもので」
「柏は弁当食ったの?」
「ハイ。パン1個だけですが」
コイツ、パン1個でお腹一杯になるとは思えん。
俺は弁当をたいらげた。そして柏に言う。
「んで、そっちのギャルが俺に紹介したいって娘か?」
「初めまして尾崎君。小谷裕子といいます。柏さんが紹介してくれるっていうから来ちゃいました」
「あぁ。俺は尾崎真吾宜しくな」
自己紹介しておいた。
「知ってます。真吾って呼んでもいいですか?」
「まぁ上級生なんだから好きに呼んでもらって構わないよ」
柏に目をやる。
「どうです? 可愛いでしょう。尾崎さんにはピッタリだと思いますよ。試しに付き合ってみたらどうですか?」
目のクリッとした二重の金髪ロングの女の子が話しかけてきた。
「あたし強い人が好きなんです。真吾みたいな強い人の彼女になりたいって思ってました」
「柏も強いだろう。柏と付き合えば?」
「柏とは友達以上には見えなくて。だから柏じゃダメなの」
あゆが近づいてきた。
「あんた誰? 真吾の事馴れ馴れしく呼ばないで。ポッと出のビッチが」
「あら。あなた子ギャル? 真吾の何? 彼女なの? 彼女じゃないならあなたには関係ないわ」
裕子が挑発する。
「あんた誰か知らないけどこんなピンクのどこがいいの? 目腐ってんじゃない?」
あゆをに殺意を覚えた瞬間である。
「美形だしカッコイイと思う。ピンクの頭も奇抜で好きよ。どっか行きなさい真吾のト・モ・ダ・チさん。あたし真吾の彼女になるのよ」
裕子がさらに挑発する。
「あんたなんてもう知らないんだから。好きにしたら!」
あゆは捨て台詞を吐いて女子のグループへと戻って行った。
「俺、別に女と付き合う気ないんだよ。これでもメチャクチャ忙しいし。それに俺ワガママだぜ?」
「大丈夫。これからお互いを知って行けばいいでしょ?」
裕子は乗り気だ。
「じゃあ1週間だけお試しで付き合いってのはどうだ?その後付き合うかは俺が判断する。この条件で嫌なら諦めろ」
「いいわよ。1週間で真吾を振り向かせてあ・げ・る♪」
「じゃあ俺は何て呼べばいいかな? 小谷さん。裕子さん?」
「裕子って呼び捨てにしてもらって構わないわ。彼女候補なんだし」
「じゃあお言葉に甘えて、裕子1週間だけだぞ。その後は知らんからな」
「は~い。1週間でも付き合えるならいいわ。その後もネ♪」
どこまでもポジティブな女だ。
「俺はもう行くわ、後は2人で仲良くやってくれ」
そう言って柏は教室を出て行った。
「明日からあたしがお弁当をつくってきてあげる。こう見えても料理は得意なんだから」
「じゃあ頼むわ。楽しみにしてるよ」
これで少なくとも1週間は母親の負担も減るだろう。その程度しか考えてなかった。
そして昼休みが終わるまで質問攻めにあった。生い立ちやら友達関係など。
そこそこ楽しいお喋りであった。
そして昼休みが終わりそうになる。
「じゃあまた放課後来るね♪」そういい残し去っていった。
佐伯が近寄ってきてこう言う。
「凄い綺麗な人だね。俺もあんな彼女が欲しいよ」
「じゃあ紹介してやろうか?」
「いいよ。尾崎君の彼女でしょ?」
「期間限定だけどな。」
あゆが近づいてくる。
「何あのビッチ。馴れ馴れしすぎるのよ。真吾も鼻の下伸ばしてバッカじゃない」
「別にいいじゃねーか。俺の彼女だもんよ。文句あんのか」
「べ~つに~楽しくやればいいんじゃないの~」
あゆはちょっとムスッとしていた。
放課後掃除当番で教室の掃除をしてしばらくボーッとしていた。
すると裕子がやってきた。
「真吾やっほ~一緒に帰ろ」
そう言うと。
「お前の家どこなん?」
「西側方面だよ。」
「俺の家東側方面なんだわ。」
「家まで送って行ってよ。それか真吾の家に行きたい」
女子と並んで下校。それは男の夢であるがちーっとも楽しくないのはなぜだろう。
「じゃあ俺のうち来るか? 煩いのが来るかもしれないけど」
「行く~♪」
そうして俺のチャリの後ろに裕子が乗った。
2人乗りはキツイ。ふらつくし危ないな。そう思いながら家へと向かった。
そして家に着いた。
「ただいま~」
「お邪魔しま~す」
裕子が元気よく挨拶した。
母親が玄関まできた。「真吾が女の子連れてくるなんて初めてね。真吾の事宜しくお願いします」母が言った。
「いえいえこちらこそ仲良くして下さいね、お母さん」
裕子がそう言った。
「部屋はこっち」そういうと部屋まで案内した。最悪の状況だ。原と真也がいる。
部屋に入ると原と真也がおかえり~という。
「今日は女の子が来てるからあんま邪魔すんなよ」
「おじゃましま~す♪」裕子が元気よく挨拶する。
原と真也は驚いたように俺に問いかけてくる。
「真吾彼女つくらないんじゃなかったの?」
「めっちゃ綺麗な人じゃん」
「ちょっとワケありでな、断れなかったんだ」
そういうと原と真也は裕子に挨拶する。
「原弘樹です宜しくお願いします」
「向井真也です初めまして。真吾とは中学生の時以来の仲です」
そういうと裕子が答えた。
「小谷裕子です。今は真吾の彼女やってま~す♪」
「おいおい誤解を招くような言い方するなよ」
「いいでしょ今は彼女なんだから」
裕子に言い聞かせるがキョトンとしている。
「俺達邪魔かな?退散したほうがいい?」
「人数は多いほうが楽しいよ。真吾と2人きりもいいけどね」
原の問いかけに裕子がそう答えた。
「俺らはゲームやってるわ~。あまり気にしないで」
真也が言った。
「じゃあベッドにでも座ってよ。座るとこ無くてさ」
そういうと俺はデスクの椅子に腰を下ろした。
「部屋綺麗にしてるのね。男の子の部屋だともっと散らかってると思った」
「俺結構几帳面な所あるから。部屋はなるべく方付けてるよ」
裕子との会話を楽しむ。
原と真也は帰る気がなさそうだ。
そうしてお喋りを楽しんでく。
「明日も俺のうち来る?」
裕子に尋ねると、「いいの? じゃあお邪魔しようかな」
それを聞いた原が、「じゃあ俺達居ないほうがいいんじゃないのか?」
「気にしないでまた遊びに来ればいいじゃん」
裕子が気さくにそう言う。
「小谷さんって夜のお店にいそうですよね」
真也がそう問いかける。
「叔母がスナックやってるの。それでたまにバイトさせて貰ってるんだけどね」
「あ~やっぱりか。なんか夜の香りがしました」
真也がそう答える。
「じゃあ人数も居ることだしトランプでもするか」
俺はそう言うと引き出しからトランプを取り出した。
「何やる?」
すると原が、「大富豪やらね?」と提案してきた。
かけ引きなら負けない。そう思い乗った。
俺は常に大富豪だった。頭の使い方が違うのだ。
そうこうして雑談しながらトランプをしていると。22時になった。
「そろそろ裕子帰ったほうがいいよ、親御さんさんが心配する」
「大丈夫よまだまだ遊べるわ」
そう言うが嫁入り前の娘を深夜まで遊ばせるわけにいかない。そう思った。
「とりあえずタクシー呼んでやるよ」
そう言ってタクシー会社に連絡を入れ迎えに来てもらうこととなった。
しばらくしてタクシーが来る。
俺は裕子に3000円を渡すと。
「タクシー代だお釣りはいらない」
そう言って裕子を送り出した。
原と真也は近所なので遊ばせておいた。
「あんな綺麗な人どこで見つけてきたの?」
原が問いかけてくる。
「柏の知り合いらしくてな。なし崩し的に1週間付き合うことになった」
「1週間といわずずっと彼女にしてやれよ。あんな綺麗な人滅多にいないぜ」
真也がそう言ってくる。
「お前等の面倒見てるうちは本格的に彼女は作らないよ」
原と真也は良く分からないって表情をしていた。
そして眠いから原と真也を追い出した。
そしてシャワーを浴びてベッドに潜って考え込む。
裕子が彼女でも悪くない気がしてた。見た目はギャルだが、純粋そうだし。
そうして眠りに落ちた。
翌日学校へ行きクラスに着くと裕子が待っていた。
「ハイ、今日のお弁当。早弁しないでね」
「早弁はしないよちゃんとお昼に食べるよ」
「じゃあお昼一緒しようね。昼休みになったら来るから待っててね♪」
「おぅ!わかったよ」
そうして午前の授業は終わった。
さぁ昼休みだ、裕子は来るのかな。と思いつつ考えてると、裕子が教室に入ってきた。
「一緒にご飯食べよ♪」裕子が言ってくる。可愛い、そう思った。
あゆが近寄ってくる。
「あんた3年生じゃない。自分の教室で昼食べなよ」
「あんたには関係ないでしょ。あんたこそ独りで昼食べればいいのよ」
あゆと裕子は犬猿の仲らしい。
昼御飯を食べると俺は裕子と雑談した。
そして昼休みが終わりそうになる。
「また放課後来るから待っててね♪」
そう言い裕子は帰って行った。
あゆは「何なのあいつ馴れ馴れしい。マジウザイんですけど」
「まぁそう怒るなよ。期間限定とはいえ俺の彼女だ」
そういうとあゆは席に戻って行った。
そして放課後俺は教室に残っていた。
しばらくすると裕子がやってくる。
「今日も真吾の家に行こ」
そう言って俺の家に来る事になった。
原と真也はまだ来てない。
2人きりの室内だ。
裕子をベッドに座らせる。
俺はデスクの椅子に腰掛けていた。
「真吾もこっちおいでよ」
そう言うと俺もベッドに移動した。
「キス。しよ♪」
そう言って裕子は俺に近づいてきた。
俺は硬直して何も出来なかった。
そして裕子とキスをした。
そして俺は裕子の胸に手を当てて揉んだ。
いい雰囲気だ。
でもその雰囲気はすぐに壊れた。
窓から原と真也が入ってきたのだ。
すぐに裕子から距離を取ると。「よぅお前等また来たのか?」と言う。
裕子は少し機嫌が悪かった。
「お邪魔だったか?」原が言った。
「そんな事ねえよ。学校は終わったのか?」
「おぅ。ちゃんと学校の授業受けてきたぜ」
そう真也が言う。
「今日もトランプでもするか」
俺がそう言うとまた4人で大富豪を始めた。
あっと言う間に23時になった。
俺はタクシーを呼ぶ、そして裕子に3000円を渡して「また遊びに来いよ」と言う。
別れ際にキスをされた。
ちょっといいもんだな~と思った。
「ラブラブでいいな~」と真也が言った。
「お前等も、もう帰れ」そう言うと2人を帰した。
俺はシャワーを浴びて寝る準備をした。
やっぱりキスっていいな。今度襲おうかな。そう思った。
翌日朝起きたのだけれど土曜だからまだいいやと思って2度寝した。
昼前に窓をコツコツと叩く音がして目が覚めた。
「お前へのラブレターだ! 受け取れ!」そう言って知らない不良が手紙を渡してきた。そしてその不良はバイクに乗って立ち去った。
内容はというと、『お前の大事な彼女は預かった。彼女を助けたければ100万円持って18時に港の第四埠頭の三番倉庫に1人で来い』そう書かれてあった。
俺はハッとして柏に電話をかけた。
「何かご用ですか?」
柏が出た。
「今すぐ神鬼没のメンバー全員武装して集めて港の第四埠頭に集めろ」
そう言った。
「分かりました。第四埠頭に全員を集めます。尾崎さんはどうするので?」
「柏が迎えに来てくれ。俺もそれまでには用意する」
「分かりましたすぐに向かいます」
10分位して柏が家に着いた。
「第四埠頭には数を集めてるだろうな?」そう言うと。
「神鬼没メンバー全員に伝えました。何かあったんですか?」
柏が問いかける。
「裕子が誘拐された急いで向かってくれ」
そういうと柏はアクセル全開で第四埠頭に向かった。
第四埠頭には神鬼没のメンバーが集っていた。
「これから三番倉庫に向かう俺の指示に従うように!」
俺は集めた神鬼没のメンバーにそういった。
そして三番倉庫へと向かう。
三番倉庫前にはハイエースと単車が停まっていた。
俺は命令する「親衛隊はハイエースとバイクを破壊しろ。燃やしても構わない。特攻隊は俺に付いて来い」
そうして三番倉庫前で指示を出すと三番埠頭内の倉庫に入った。
中では裕子が犯されそうになっている。
俺がブレザーを脱ぐと柏に渡し「裕子にかけてやってくれ」そう言う。
「お前等そこまでだ。」俺がそう言うとズボンを脱いでいた不良達が慌ててズボンを履く。
「ピンクの髪。お前が尾崎か。1人で来いと言ったはずだ」
「そんなこっちゃ知らねえよ。裕子は返してもらう。そしてお前等は地獄に叩き落す!」
そういうと特攻隊に合図を出す。
「お前等あいつ等をグチャグチャにしてしまえ。」
そういうと60人位の特攻隊が不良グループ5人組に向かっていく。
あっと言う間にボコボコにされる不良グループ。
「剥けや!」俺がそう言うと特攻隊は不良グループの服を脱がしていく。
そして俺は怒りに身を寄せながらあばら骨に向かって思いっきりパンチした。
『グギッ』いい音がした。あばら骨が折れたんだろう。
そうして全員のあばらを折った。
「これ以上手を出すとお前等全員ぶっ殺す」
そういうと不良達はうめき声を上げ失禁していった。
外では親衛隊がバイクとハイエースを壊して燃やしている。
どうやら興奮してるようだった。
「もうそうれくらいでいい!」俺が声を掛けると武装集団は大人しくなった。
俺は裕子に近づくと、「怖い思いをさせて悪かった。全て俺の責任だ」
そう言った。
裕子は泣きじゃくって俺の胸に飛び込んできた。
「信じてた。信じてたんだから」
そう言う裕子を抱きしめた。
月曜日学校のクラスへ着くと裕子が待っていた。
「怖い思いをしたけど真吾の事が好き」
「お前にこれ以上危険な真似に合わせることは俺には出来ない。別れよう」
俺はそう言った。
「あのくらいヘッチャラよ。もっと楽しい事しようよ」
「俺の彼女になるって事は狙われる可能性も高いって事だ。一歩間違えてたらお前
そういうと裕子はうな垂れていた。
「真吾の彼女って大変なのね。真吾の言ったとおり柏と付き合う事にするわ」
「そうした方が裕子の幸せだ」
そういうと柏が教室に入ってきた。
「散々でしたね。あんな連中が他にも居るとなると神鬼没も動かざるをえないですよ」
柏にこう言った「柏ぁ。お前裕子と付き合え。そして守ってやれ。今の俺には力が無い。裕子を幸せにしてやってくれ」
そういうと柏はキョトンとしていた。
「柏、いや正樹これからはお願い私を守って」
裕子がそう言った。
「まだ1週間も経ってないですよ」柏が言った。
「いいんだよ。これからは柏が裕子を守ってやれ。同じ3年だろう?」
俺はそう言った。
「俺は柏に期待してるよ。どうか裕子を守ってやってくれ。裕子もそれでいいだろう」
そして裕子は言う。
「本当に真吾の事好きだったんだからね。正樹と付き合うけどまだ諦めてないんだからね」
「俺と付き合う以上俺だけを見てくれ。頼む!」
柏がそう言った。
「あたしは強い人が好き、ただそれだけよ」
「俺も強くなれるよう頑張るよ」
柏は言った。
「これでベストカップル誕生じゃないか。祝福してやるよ」
俺はそう言って拍手をした。
教室内でも拍手が巻き起こっていた。
「これで柏も彼女居ないの卒業だな」
俺はそう言って祝福した。
「俺の命は尾崎さんに託してますよ。これからもどうぞ宜しくお願いします」
柏はそう言った。
まーとりあえず一件落着だ。
そうしてホームルームのチャイムが鳴る。
「じゃあ俺等はこの辺で」柏と裕子がクラスに戻っていく。
なんとなく寂しい思いをしながら俺はホームルームを受けた。
1時限目から爆睡だ。今日は朝から疲れた。
そして11時45分に目が覚める。
「あ~よく寝た。満足ぞな~!」そういうと担任教師が睨んできた。
すぐに4時限目のチャイムが鳴る。
昼休み佐伯がお弁当を持ってきてこう言う。
「あんな綺麗な人振っちゃっていいの? 滅多に無いチャンスだよ」
「いいんだ。俺の彼女になるって事はかなりの危険が伴うからな」
「でも小谷さんこの学校でも有名な美人だよ。そんな人振るだなんて」
「いいんだよ。俺と付き合う女なんてのは格好のカモだ、そんな危険に巻きこませたくないしな」
佐伯は弁当を食いながら納得する。
「別にま~彼女生活は楽しかったぜ」
「じゃあ彼女作ればいいじゃん。尾崎君カッコイイんだしさ」
「ピンクの髪じゃ彼女作るにしても作れないよ。目立ちすぎるからさ、アハハ」
そういいながら食事を終えた。
「中古車雑誌でも観るか?」
俺は佐伯に提案した。
「いいね。観よ観よ」
佐伯が食いついてきた。
そして中古車雑誌を観ながら「俺ポルシェ狙ってるんだよね~」と佐伯に言った。
「でもメチャクチャ高いじゃん」
「そこら辺はあと2年でなんとかするって」
そんな雑談をしてるとあゆが近づいてきた。
「あのビッチと別れたようね。あんな女真吾には相応しくないわ」
「じゃあ誰なら相応しいってんだ。アテでもあるのか?」
あゆは顔を赤くしてこう言った。
「彼女なんてのは身近に居るほうがいいのよ。バカ」
そう言って女子のグループへと戻って行った。
「女ってよくわからね~な」佐伯にそういうとまた中古車雑誌を観るのであった。
週末またしても事件が起きる事さえ知らずにノホホンと暮らしていた。
Coming Soon!!
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あたしは小谷裕子。今日は柏に言って明日尾崎君を紹介してもらう事になっている。
超楽しみ。男はやっぱ強いに限るからね。そして経済力も持ってる尾崎君なんて最高の男、今から楽しみだわ。
翌日の朝柏に声を掛けられた。
尾崎さんを紹介してやる。
ヤッターと思い柏に着いて行く。
尾崎君を紹介された。案外純粋そうな男ね。私の魅力で引き入れてやるわ。
そうして真吾の家にいく事になった。2人きりの部屋ならチャンスはあるかも。
でも部屋には真吾の同級生がいた。ちょっと残念。
ま~明日もあるわ。頑張る。
翌日真吾の家には2人きりだった。
これはチャンス。そういって真吾をベッドに呼び寄せた。
そしてキスをする。これで落ちない男はいないわ。
真吾は私の胸を揉んでくる。ちょっと体が熱くなってきたわ。
そう思うと真吾の友達が入ってきた。
チッもうちょっとだったのに。
そうして数日真吾の家に向かう途中不良グループに絡まれた。
「お前尾崎の彼女だよな?」
「そうだけどなんか文句ある?」そういうと縄で縛られた。
そして車に押し込められた。
リーダーっぽい人が何か言ってる。そしてバイクが走り出した。
「今日は楽しもうぜ。」不良がそう言った瞬間背筋が凍った。
埠頭の倉庫に連れてこられた。
あたしは縄に縛られたまま。
そしてリーダーと思われる男が近づいてくる。
「尾崎は夜になるまでこね~よ。それまで楽しもうぜ~。アハハハハハ」
そういうと不良達は私の服を千切った。
真吾助けて。心の中でそう思った。
不良達が服を脱ぎ始める。
真吾が来てくれたんだ。
どこまでも優しい人、好き。
そう思った。
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