第43話 とある観測員
夜ベッドでぐっすり寝ていると、ズゥンと大きな地鳴りがしたので、起きて地上のモニターを見てみると、そこには月面着陸に成功した宇宙船が映し出されていた。
「おいおい、またかよ。」
いい加減にしてくれ。アイツ等、一体何がしたくてここに来るんだ?
アイツ等は月を観察したり、月の物を採取したり、色々な実験をして帰って行くが、私から言わせればそんなことは無駄である。
何故なら月は月の民の作った大きな宇宙船。奴らは月の民が人工的に作った外皮の上に立っているに過ぎない。
つまり、奴らがいくら月にロマンを感じようが、奴らの考えはきっとチープなモノであり、我々の作ったイミテーションに一喜一憂しているにすぎないのである。実に滑稽だ。月と地球が元々同じ星だったなんて仮説を見た時、私は腹を抱えて笑ったものである。
さて奴らが帰るまで私は奴らのことを監視しなければならない。例えば月の地面に穴を開けようなんてしたら大変だ。月の外皮の秘密が知れたら何が起こるか分かったものじゃない。そんなことされたら私の責任問題であり、月と地球の全面戦争になりかねない。まぁ、彼らの科学力なら、こちらが地球にレーザー一発撃てば戦争は1分で終結するだろうが、個人的にはそんなことは起きなければ良い考える。
宇宙に住むものは皆兄妹。地球人とはこれからも良き隣人でありたい。
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