第3話ヴィルス種族

ヴィルス種族は銀河連邦の盟主として銀河連邦の平和に永く貢献してきた。

そんなヴィルス種族みずから、銀河連邦を破滅に導くことに…

ヴィルス種族の権力者達は、人体改造に多額の費用を注ぎ込み、延命のために血液や臓器を機械に入れ替えて、さらに若さを保とうと自分専用の培養皮膚を定期的に貼り替えたり、あらゆる人体改造を施すうちにサイボーグ生命体になっていった。

永遠に生きるために脳細胞も人工脳細胞に入れ替えた。

サイボーグ生命体は一部の権力者達だけで、大半は100年程度の寿命で、同じ種族でありながら、永遠に生きる者までいた。

5人の権力者は種族の支配を揺るぎないものにしようと、5人の権力者のみがアクセスできる量子コンピューターを開発すると、人々を出生から埋葬まで完全に支配した。5人の権力者は量子コンピューターを“マザー”と呼んでいた。

“マザー”に人工知能搭載ロボット生産の指示をすると、食料生産もインフラ整備や工場生産や軍需生産、医薬品開発や医療現場の執刀まで、こなしてくれるロボットを次々生産してくれた。

“マザー”はサイボーグ生命体の権力者達の脳細胞を人工脳細胞に交換する際、権力コードを書き換えて、権力者達から権力を奪ってしまった。

誰も人工脳細胞が“マザー”にアクセスされていることを知らなかった。

この頃を境に、ヴィルス種族は資源争奪を扇動するようになり、銀河連邦はバラバラに分裂し、衰退していった。

銀河連邦で強大な力を誇ったヴィルス種族は2大勢力に内部分裂し、敵を殲滅させようと醜い争いを繰り返し、大戦争に発展した。

ヴィルス種族は、惑星θ(シータ)の恒星プラズマエネルギーを銀河連邦のために提供させる条件と引き換えにθ星人に永世中立を認め、大量破壊兵器を放棄させた。惑星の急撃な気候変動に伴い、θ星人みずから避難先の人工惑星を建造させることを、銀河連邦議会で認めさせたのだった。

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