僕の思想経歴

すけだい

第1話

『僕の思想経歴』

 僕が学校以外の思想に述べる。最初は他の子どもと同じくアニメや漫画やテレビだろう。そこからお堅いイメージの思想に初めて触れたのが『坊ちゃん』だった。

 『坊ちゃん』が死ぬほど面白くなかったから、そういうものから離れた。その間に『宇宙戦争』などのSFや『怪人二種面相』などの推理モノを少々。高校生になって三島由紀夫に興味を持ったが、作品は芥川龍之介。

 ハイデガーにレヴィストロース。影響受けて大学では社会学。社会学ではマックヴェーバーとディルケムとジンメルの三巨塔。

 社会学以外では、『罪と罰』と『ファウスト』と『レ・ミゼラブル』。米英文学はディズニーアニメとハリウッド映画でいいだろう。ミッキーマウス・『素晴らしきかな人生』。

 後になってやはり米英文学の小説を求めた。『緋色の研究』と『かもめのジョナサン』。米英仏独露の主流文学は抑えた。

 主流文学意外を求めて『ヤシ酒のみ』もあった。これらはグリム童話や柳田国男の『遠野物語』みたいなものだ。元をたどればギリシャ神話や万葉集もそんなものだと思うが、知らない作品だ。

 文学以外も見なくては。ドイツならハイデガーにマックスヴェーバー。フランスならデカルトやレヴィストロース。

 米英なら大学の指導教官からもらったニスベットはよくわからなかった。デ・グレージアはアノミー一辺倒。ロシアはないけど、まぁ、勉強していないけどマルクスということで。

 大学以降は外国の古典作品ばかりを見てきた。時系軸・空間軸に広範囲を探したほうがいいものに出会えるという考えた結果だ。日本にいながら海岸留学とタイムスリップの感覚。

 それに飽きたら今の日本が恋しくなった。大学の指導教官の本や社会学の最近のものを読む。少し過去に遡ると、福沢諭吉・和辻哲郎・清水幾太郎。

 少し説明する。指導教官の理論では今の近代化は明治維新と同じハイブリッドモダンらしい。ということで、福沢諭吉を参考にした。

 社会学の三巨頭でジンメルの勉強だけ足りなかった。その延長線上で清水幾太郎を知った。戦後の代表者。

 ジンメル→ベルクソン→西田幾多郎という順番で京都学派に興味を持つ。和辻哲郎がハイデガーの影響と、ジンメルの関係性に近い間柄を説く。順番が清水幾太郎と前後するが、戦前の代表者。

 日本の3人の先には現代の思想を自分で作ろう。遠回りしたが、一回り大きくなって戻ってきた子どもみたいな感覚だ。僕の場合は図体だけが大きくなっただけだ。

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