全無職時代

とろり。

はじまり



 2110年、世界は無職時代へ突入した。


 世界のほとんどの仕事はロボットに奪われ、人間はただの動物と化した。

 医師や看護師などの職業は依然として残ったが、他の職業は消えてしまった。各地でロボットを破壊する運動が起こることもあった。しかし、最終的に人間は労働をロボットに押しつけることにし、それぞれはそれぞれの人間としての時間を謳歌することにした。


 ロボット社会のシステムを構築したプログラマーのエリーは、世界の有力人物トップ10に名を馳せる。人々はエリーを天才と呼び、崇めた。


 だが、エリーの姿を見た者は一般人には誰一人としていなく、関係者の中でもごく少数であった。

 エリーは後に姿を消した。


 やがて、ロボットのプログラムの欠陥が次々と見つかり、世界に混乱を招く。



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