ムコウノカノジョ。

晴時々やませ

そして未来は分岐した。

『先輩、パラレルワールドって知ってますか?』


『私たちが今いるこの世界とは別に、似たような世界がいくつもあるんですよ』


『それぞれの世界がちょっとずつ違っていて、そこからさらにまた分岐してちょっとずつ変化した世界が、同じ時間を並行して存在してるんです。面白いですよね』


『こことは違う世界に住む先輩と私は、どういう毎日を過ごしているんでしょうか。どんな今を歩み、どんな未来に繋げているのでしょうか』


『幾千幾億と分岐した未来の中で、私たちは笑っていられているでしょうか』


『この先私たちがそれぞれ別の道を歩むことになったとしても、前を向いて次の道を選択できているのでしょうか――』

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