ポケット 短歌10首

滝口アルファ

1首目 ポケット

冬空のところどころに


ポケットがあって


小鳥を匿(かくま)っている


〔解説〕

冬の小鳥は寒くないのかな。

底冷えの朝とかに、

木の枝や電線に止まって、

鳴いているけれど…。

いくら羽毛に包まれているとはいえ、

薄すぎる防寒着ですよね。

おそらく、

本当に寒いときには、

この冬空のどこかにある、

小鳥だけが知っている、

隠れ家のようなポケットの中に潜り込んで、

寒さを凌(しの)いでいるのでしょう。

そんな空想の1首です。



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