第2話

足場屋だけではない。

時には現場監督も、ボード屋、ペンキ屋、電気屋、クロス屋、タイル屋、それを外装屋、内装屋。

その人達も、毎日沢山の苦労や人には言えない、細かい作業、重いものを運ぶ作業、誰も褒めてくれないけど。やらなきゃならない作業、給料は、同じなのにめんどくさい作業がある。

建物が出来上がってきて、中のエレベーターに乗らない重いボードが来たら、その時は、重いボードを一枚一枚、人がいなかったら手の空いているみんなで運ぶ。優しい請負の人は手伝ってくれる方もいた。

ほとんど黙って運ぶ。

こんな時、自分は歩行者や車にぶつからない様、確認して声かけで、安全を守る。

ここで重いものを運ぶ事について、手首の鍛え方が、男と女は違うと思う。

鍛え方にもよるが、野球や剣道などそれだけではないが、手を使う運動をすると多分手の脛?重いものを運ぶのは、調べたら尻と太ももの筋肉も鍛えられていなければ、ならないそうだ。

筋肉で言うと、何筋と言うのだろう、それが出来ているとだいぶ力は違うと思う。

ただ、身体が大きいから力もあるとは限らない。

女でも、腕を鍛えていれば、少しは力になるかもしれない。

でも、男は女に優しいのだ。もし、持てるとしても、女性にたくさん持たせたりはしない。

自分達で、何十枚もある重いボードを。

一枚、一枚壁と床と天井を気にしながら、バランスをとりながら、運んでいくのだ。

引越しの様に、最初から壁や床にカバーをして運べれば良いのだが。

もう出来上がりそうな、ビルには、色んな材料や道具などが、沢山あちらこちらに、散らばったり飛び出たりしている。

それは、わざとではなく、この先を作る工程でそれをしてるのであって、それを避けながら。気をつけて進まなくてはない。


この間は、ある現場の入り口には、残土やガラのゴミの麻袋や柱の切れ端が沢山あった。

私は木工で何かを作りたいと日頃思っているので、その木材を捨ててしまうのかと残念に思っていた。

そのゴミはその日の家を作る時の入り口を塞ぎ避けて歩く様だった。

私は、この建設業界で1番強いのはもしかして、ゴミ屋さんなのかなと、気付いた。

作っても捨てる場所と、捨ててくれる業者、集めてくれる人達がいないと何も始められないのだと。

もちろん、何もない所に家を作る初めには、山の道もない所の測量から始まるのだとは思いますが、リュックを背負ってキャンプする様に測量に行く泊まることもあると、ずっと前に測量をやっている方の奥さんに聞いた事がある。

家やビルを作るには、道路、水、電気、ガスも必要で、それに携わる人達は、もう数えられないくらいの人数です。

とにかく、その人が利用したり、住む箱を作ると言うのは、全く顔も知らない誰かが、次の工程、次の工程で繋がっているという事に、私は朝礼の時それを考えて涙が出てしまいました。

私はちょっと頭がおかしいのかもしれませんが、そこは。しょうがないです。

とにかく、建設業という素晴らしい仕事に携わる方々とお友達になって、これは何ですかと質問したい事がいっぱいです。

まぁ、そんなのは仕事の邪魔でしかないので、やりませんし、やっていいと言われたらやりたいなぁ!

好奇心旺盛な私は色々な職場での勉強が出来てありがたいです。





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