第40話
「もう一度聞くぞクソルークおらぁ!」
小柄で白髪の短髪をかき上げたような髪型のレオンはルークに怒鳴った。
「なんだよ。うるせえなクソレオ」
ルークは面倒そうに座っている。
二人ともYシャツに黒いネクタイ、そして黒いスラックスを履いていた。
レオンがルークに詰め寄った。
「俺とそのおっさん。どっちが強いって?」
「おっさん」
即答するルークにレオンが激高する。
「ふざけんなあぁぁぁ! 許せねぇ! 俺より強い奴の存在はあっちゃならねえ!」
「お前毎日アレン先生にボコられてんじゃん」
「うるせぇ! 今だけだ! 未来の俺はあいつより強ぇんだよ!」
レオンはその場で逆立ちし、片手腕立て伏せを繰り返した。
「うおおおおぉぉぉぉ! 先公もおっさんもまとめてぶっ飛ばしてやるよおおぉぉ!」
叫ぶレオンの後ろで片目を前髪で隠した氷のような男ゴダードは静かに本を読んでいた。
「さむ……」
ゴダードの首にはマフラーが巻かれており、吐く息は冷たかった。
その少し後方で三人の生徒が話している。
「新しい先生って緊張しちゃいますね」
肩の辺りまで伸びた灰色の髪に青いリボンを巻いたアイリスが可愛らしく笑いかける。
その先にはオレンジの髪をふわりと巻いて、おっとりと微笑するエミリアがいた。
「そうねえ。どんな人かしら?」
胸のないアイリスと比べ、エミリアの胸は大きすぎて机に乗り、柔らかそうに形を変えていた。
その胸目がけてエミリアの隣にいたシラユキが顔を埋めた。
「眠い……。エミリア……。おっぱい貸して……」
眠そうな顔のシラユキは小柄な体に反して雪のように白く長い髪を伸ばしていた。髪は床につきそうになっているが、シラユキは気にせずエミリアの胸を枕代わりにしていた。
「あらあら。先生が来るまでね」
エミリアは嫌がるそぶりも見せず大きすぎる胸を貸していた。
彼ら以外にも生徒が二十人ほど教室にいた。
ドアが開くとソフィアとクロエが入室し、授業が始まるのを待った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます