リュリュエル ☆ 爆誕の十六

百七十三羽 ☆ リュリュエル、制服!

「真っ白…………白い……部屋?

何? この床のは…………模様?

アニメで見たことある……魔法陣?

夢? ここ……どこ?

痛っ! 夢じゃない?

腕から血が出てる!

……確か、わたしって……

トラックにひかれそうになって……

そうだ! お兄ちゃんが助けてくれたんだ!


ひろ兄ぃ! ひろ兄ぃ! ひろしお兄ちゃ〜〜〜ん!

……どこに行っちゃったの?

ここはどこなの?

怖いよう……ひっく。

……おしっこ、行きたい。もじもじしちゃう……。

あ、うっかりはしたないこと言っちゃった。

清純清楚なわたしなのに……扉がある……」


ウィーン


「開いた……廊下?

……ひっ!? 誰かいる!?

な、何あれ!? 人じゃない!

人形? 機械? 頭の……輪?

羽が生えてる……なんか気持ち悪い」


「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」


「しゃべった!? こっち来る!

いや! 逃げなきゃ! でもどこに!?

いや! 来ないで! どこでもいいから逃げなきゃ!」




「ここは? 何これ?

窓の向こうが何かの製造工場みたい……おっきい人形を作ってる?

……さっきの人形みたいのがいっぱいいる」


「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」


「!!! まだ追ってくる!

どこに逃げたらいいの!?」


「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」

「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」

「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」

「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」

「☆☆☆☆☆☆☆☆☆」


「きゃああああああ!

いっぱいきた! いや!

こっち来ないで! ひい!」




「はあはあ! はあ……逃げられたかな?

ダクトかわからないけど、ここなら見つからなさそう。

ここってなんなの?

なんとか外に出られないかな?」


「☆☆☆☆☆☆☆☆〜〜〜☆☆☆☆!」


降り注ぐ光のシャワー!


「きゃあああああああああああ!!!???」


「し〜! だめですよ?

大声だしたら、かくれんぼが終わっちゃいますよ?」


「かくれんぼ!?

誰!? 羽!? 輪っか!? かわいい!

天使!? ここ天国!?

もしかしてわたし、死んじゃったんですか!?」


「かわいいなんてとろけちゃいますぅ〜!

とりあえず授けた<共通言語取得>で、ボクの言葉がわかりますね!

いきなりエンジェルギフトしちゃいました!

たぶん死んでませんよエンジェリックア〜〜〜イ!

お名前は!

者望ものもち 勇希ゆき様!

とってもそこはかとないお名前!

私立小学校に通う女の子!

制服がかわいいですね!

容姿端麗! 頭脳明晰! 運動神経抜群!

芸達者! 清純清楚! じゃじゃ馬乙女!

あと何やらロックがかかったようなものが?」


「容姿端麗だなんて、そんな〜〜〜!」

「ほっぺに両手をあてて、くねくねしてますね!」


「あ! こほん……ほめてくれてありがとうございます。

だけど、じゃじゃ馬ってわたしが?

そんなことないと思いますけど……おトイレないですか?」

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