盗人×盗人

 シーフかい。

 いやー。

 短剣持ってて、盾を持ってないという理由だけで、お客様を追い出すわけにもいかなくてね。

 盗賊ギルドか。

 いやー。ウチは繋がってないよ。

 いや、別に?

 盗みは合法と言うか。

 鍵をかけてないのが悪いんだよ。

 いやー。

 貴族様の家に盗みに入るか。

 はあ。

 間取りはどこで知った?

 使用人を買収してるね。

 はあ。

 人望がないのか。なら、いいや。

 あー。

 何か。

 俺もね。自分が可愛いんだ。

 盗賊ギルドに睨まれるのはごめんなんだよ。


 +


 あー。遺跡荒らしか。

 うん。

 あー。

 はあ。

 そうだね。

 遺跡の情報を買ったので、喜び勇んで行ってみたら。

 入口に魔法の鍵がかかってた。

 魔術師ギルドの老魔法使いが金貨4000枚でアンロックの魔法をかけてやったそうだ。

 魔法1回で金貨4000枚だ。

 その冒険者たちの消息? 俺は知らないね。

 あー。そう言えば、変な話を聞いたな。

 別の冒険者が敵討ちに、その遺跡に行ったらしいんだけど。

 入口に魔法の鍵がかかっていたらしい。

 はあ。

 ああ。

 やっぱり金貨4000枚取られたそうだよ。

 いやー。遺跡のお宝なら金貨100万枚で売れてもおかしくないし。

 安いと思うなー。うん。

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