6.創作下準備
皆さまは作品を執筆する際、プロットは作りますか?
詳細な世界観の設定、登場人物の設定など、書き出したりしているでしょうか?
個々人でそれぞれにやり方は違うと思いますが、上記を作っている作品の方が圧倒的に面白くなる、というのは今更ながら常識です。
たまにお話を伺うと、場当たり的に書いている方も少なくない。短編などの短い作品ならそれもいいかなと思います。
私もたまに即興で一本仕上げたりするし。
でも、長編のファンタジーとか書くにあたっては、絶対に作ったほうが良い。でないと、物語が進むにつれ矛盾が生じやすくなるからです。
あとは、世界観が深まって引き出しが増える。書けるエピソードが増えるからです。
というわけで今回は、私流プロットの作り方をだらだら紹介してみたいと思います。
今回、初挑戦の異世界ファンタジーを書くにあたり、まず最初に作ったのは人物設定です。
どの物語もそうですが、まずは人物設定を最初に作るのが基本。そこに世界観を当てはめていった方が違和感のない話が書けます。
逆でも問題ないですが、まぁ、大体、人物設定と世界観て同時に思いついたりするから、詳細にこっちが先じゃなきゃダメ! とかないですけどね。
モチーフが『乙女ゲームの世界に転生』だったから、尚更人物設定を先に作りました。乙女ゲームは基本、人物設定を先に作るので。
乙女ゲームの攻略対象で王道をいこうと思っていたので、王子様キャラ、お兄ちゃんキャラ、弟キャラ、変わり種キャラ、追加で不良系キャラとか悪の親玉キャラとか感情死んじゃってるキャラとかね。
乙女ゲの主人公に物語の主人公、彼らを取り巻くサブキャラも思いつく限り作っとく。結果、使わないキャラがいてもOK。後々、色を変えて登場させることも出来るので。
名前、年齢(これ割と大事)、立場、性格辺りをざっくりと作っておいて、詳細な性格は物語を書き進めながら作る感じです。キーになる、絶対に譲れないキャラのアイデンティティを一個作っておくと、それだけで物語の方向性が決まります。
で、世界観。私は時代劇作家だから、和風テイストの乙女ゲの方が実は得意です。でも、折角の初挑戦だから、今まで手を付けなかった洋風テイストでいこうと思った。
しかし、モチーフ何にしようかな。思いつかなかったので、みんな大好き北欧神話を持ってきました。指輪物語なんかで有名な、アレです。
神話っていいですよね。ギリシャ神話も日本神話も、世界中の神話は大好きです。神様って割と俗物で人間よりやべぇことやってる神たくさんいる。そういうところが愛らしい。
神様でもこんなことしてんだから、私、しっかりしなくていいやって思える。
北欧神話の世界観をマルパクしても面白くないから、ベースにして他の国の神話を混ぜたりしながら西洋風の国を一つ作る。
貴族社会にしておけば、とりあえず間違いない(笑)。その設定が要らなくなったら物語の中でクーデターでも起こして瓦解させてしまえばいいや(爆)。
そんなこと考えていたら、本当にそんな話になりました。
『モブ恋』はいつの間にか国の再生物語になりつつある。なんで、こうなった。
剣と魔法の世界にしたかったから、魔法の詳細もざっくり作りました。細かい設定は物語を書きながら必要な時に足していけた方が楽なので、最初に細かく作り過ぎないようにしています。
でも基本軸は絶対に必要です。じゃないと、世界観もブレるので。
ここまで出来たら、キャラに魔法設定を足していく。性格的にコイツは闇魔術だろうとかね。そうなってくるとキャラが立体化してきます。
さてあとは、物語の内容と方向性。
これ、主人公の人物設定にかなり引っ張られるんですよね。
『モブ恋』主人公のノエル=ワーグナーの人物設定は『頭でっかちで可愛げのない女の子』でした。
初期設定は『書きたくもないのに書いたシナリオの乙女ゲに転生させられた』設定だったから、ノエルはこの世界が嫌いでした。
でもこれだとめっちゃ書きずらい。途中まで書いて、挫折。
んで、設定を変えた。
『自分が生み出した作品もキャラもすべて愛してやまない作家』に。
どの子も全部大好き、世界も大好き、目線は常に生み出した作家つまりお母さん、みたいな。
書きやすーい! 愛って素晴らしいね!
前半を書き出しから書き直しました(笑)。
物語の概要は、大体決めてた。
転生して、シナリオ通りにいかない世界をどうにか元に戻そうと奮闘する主人公。自分が作った世界だって思っているけど、既にその世界が独り歩きし始めていることにも気づき始める。でも認めたくないジレンマ。みたいな。
あとは、折角乙女ゲの世界観にしたんだから、恋愛要素いっぱい入れよう、と。恋愛、あんまり書くの得意じゃないけど。練習のつもりで。
だから、乙女ゲームのシナリオの流れと、実際ノエルが生きている世界の物語のプロット、二つ作りました。
じゃないと、何がどうズレているのかを書けないから。
物語後半は、ゲームシナリオ、没になったシナリオ、実際の展開の三つが必要になり、何でこんな話にしちゃったんだろうと若干後悔している(爆)。
プロットといっても、私が初期に作るものはそう難しくもなくて、展開を箇条書きにして時系列で並べる程度です。
詳細が必要な時は書き出す。その辺は場当たりです。
だから、『ノエル誘拐される』の一文が、物語にすると5000字くらいになったりする。そんな感じです。
昔からの癖で、これらの内容はノートに手書きしています。
PCのが楽じゃないの? とよく言われますが、私的にはノートの方が書き込み書き足しの自由がきくし、付箋貼れるし楽なんですよね。
使いやすさは本人でないとわからないものです。
まぁ、これがプロットと呼べるかはわかりませんが、私はこんな感じで物語を作っています。書いた作品の分だけプロットのノートが増えていくのも、自分としては達成感があって嬉しいです。
頭の中ですべて完結できるから要らない。ってのもアリだと思いますが、私なんかは忘れちゃうことも多いので、書き残す癖は付きました。
過去の私が未来の私にネタを提供してくれることもあるので、面白いですよ。
参考にしなくていいですが、私の書き方はこんな感じです。
皆さまはどのような創作方法で書いてらっしゃるでしょうか?
やりやすい方法が見つかると創作も捗るので、プロット作ったことないという人は、試しにやってみるのも面白いと思います。
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