量子もつれ
陽
quantum entanglement
あなたに宛てた手紙
きっと読んでいないでしょう
きっと届いていないでしょう
ずっと待っていたんだよ
ひとりで
否、ひとりじゃなかった
あなたと一緒だった
あなたの影帽子
置き手紙
この音
まだ憶えてる?
愛しています
遠くから
あなたに
あなたへ
あるひとが言ったの
わたしの生は
きみに宛てた一節
まぁそれもいいか
憶えていますか
あの日、あなたの目にうつった光
見ていなかった、なんてうそだ
あなたが見逃すはずがない
星は聴くものだから
星とひとは似ている
砕け散っても消えない
あるいは神さまに似ている
愛そのものさ
見えないものは存在しない?
なら、あなたはどうしてそれを
いま感じているの、感じられるの
ないものを、あるものと同様に
星とひとは似ている
過ぎ去っても消えない
あるいは宇宙に似ている
iそのものさ
ありえないものは存在しない?
なら、あなたはどうしてそれを
知っているの、感じられるの
信じられるの
今以外の時間も、今と同様に
今にいながら、未来にも、過去にも
星はあなただ
信じているの
音に託して、きみに宛てる
愛 love you
量子もつれ 陽 @minami_09
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます