第12首 雨降りの電気街には傘の露取るアナログな道具のありて

梅雨時。秋葉原電気街には雨が降っていた。店の入り口にはV字型に開口した物体があり、これは如何なる物かと訝しんでいると、店に用のある人々がその物体に畳んだ傘を突っ込み、前後させてから傘を取り出し、店の中へと入っていく。ここに来てようやく露を取る装置なのだと気付いた私は、やはり文明から遠い未開の野蛮人なのだろうか。


雨降りの電気街には傘の露取るアナログな道具のありて

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