第9話~美香の初体験~
猛烈にトイレに行きたい!やばい!
突然の感覚に目が覚めた
呼び鈴を鳴らせばすぐにナタリーかナターシャが来てくれるのは分かってるけど
百日間・・・長すぎる少しでもリハビリ頑張って・・・一日でも縮めて・・・はやく逢いたい・・・
この失敗したら人類として女子として最大の危機
私ならバネにして出来るはず
なんだこの変な決意
でも動かなければ何も変わらない
ぎりぎり普通に動かせるようになった上半身
腕の力を使って体を押して下半身をベッドの下に降ろす
駄目だ脚は鉛のように動かない
けど脚が床についたので腕に力を入れ続けて上半身も床へ
脚が地面に着いていたので墜落でなく腕で支えらる速度で上半身が倒れたので後頭部が地面激突を避けられた
そこからは寝返りをして匍匐前進を腕の力だけでやってトイレのドア前まで
あああ・・・床から寝た状態で手を伸ばしてもドアノブに手が届かない・・・馬鹿だ始める前にココ気が付かないなんて
でも呼び鈴を鳴らしに戻る余裕もない
突然閃く
魔力は体力を変換して生まれるなら「逆も又正なり」で魔力を体の特定部位に集めればもしかして少しだけでも魔力から体力に戻って力になり動いてくれれば
両脚に魔力を集中・・・まだ魔力がよくわからないけど・・・覚醒後に感じる体の中心にある何かに集中して生まれた力を脚に伝えるイメージを続ける
だがもう爆発限界も近い中で集中するのは限界に近い
あっ脚が動くと言っても少し力が入る程度だけど
ドアに手を付き壁を這い這いがるように少しずつ下半身に力を入れてペッタンコ座りまでなんとかなった
もしかしたら・・・もう漏れてるかもアソコの感覚なんか気にしてられない
なんとかドアノブに届いた
開くドアが天国の扉に見える
いや七海と再会する前に天国に行く訳にはいかない
また匍匐前進で進み便器を抱えるように・・・大丈夫・・・潔癖症のナタリーとナターシャだから舐めても大丈夫なくらい綺麗に清掃されているから気にしない・・・便座の上に座る
寝着をたくし上げてパンツを降ろした瞬間に安堵感から自然に凄い勢いで出てきた
間に合った・・・
出し終わった後にパンツを確認すると乾いてた
本当に間に合ってよかったあ
トイレのドアは外開きなので外まで這い出れば押して閉めらた
匍匐前進でベッドの下まで戻るけどまたも絶望
ベッドに戻るにはこの・・・この高い壁を上がらないと
パチパチパチ
軽い拍手
気が付くと後ろにルシファーが立ってる
「凄いですね彩美」
”いつからぁあああああ”
「トイレのドア前で固まっていた時頃からです」
”もしかして必死すぎて回り見えてなかった私”
ルシファーが優しく抱えてベッドに戻し背中にクッションを入れてくれる
「手土産持って来ましたが飲む元気はありますか?」
サイドテーブルにデキャンタとグラスがセットしてある
”ありがとう”
デキャンタから透明で透き通った液体がグラスに注がれ渡される
一口飲んで
”今日は辛口で淡麗な米酒だね”
「はい前回は雑味甘口を御準備したとの事でしたがコチラの方が好みかと」
”あの時の胃だと淡麗はきつかったかもだけど今はうれしい”
もう言わない逆も又正なりでルシファーは知ってるのだから
「しかし表情から駄目かと思いましたが下手に手出しもと思いみてました」
”てか乾杯もなしに・・・”
「気にしないでください今回もツブす気で来ておりますので」
はい創造主は玩具ですでいいよね楽しいよ予想もつかない私の手を離れた生を得た世界
「しかしトイレの扉で使った部位強化魔法は見事でした彩美の設定に無い魔力の使い方のはずでしたが見事にお使いになって淑女の危機を乗り越えましたね」
褒められてるが毎度の棘を含めないと駄目なってるルシファー!こんなSキャラだったかな
”漏らしてたらルシファーに現行犯で見られてるとかマジでよかった”
「漏らして絶望してる彩美を見たかった欲求もありますが」
”あのその負けました”
「いえいえ部位強化魔法は二ヶ所同時にする集中の難しさから扱える者は限られてます」
・・・・・
「それを人として尊厳の危機であって普通の集中も難し状態で初見で成功は凄いかと」
話をしながらすでに二合くらい飲むほどコノ米酒はうまい
まあツブす気満々なルシファー相手には飲み切るしかないしね
「でももう二度と無茶な無理はしないでくださいね」
”えっ!?”
「淑女の尊厳を天秤に賭ける様な事をしなくても少しでもはやく回復出来るリハビリメニューは考えておりますので」
”まずは寝て体力回復がメニューの基本かな筋力回復は無駄だったと”
「流石の彩美です筋力とかは先ほどの方法で強化出来ますが魔力は体力なので寝て食べて頂く事が重要です」
”貞操の危機をかけた努力は無駄な努力だったのか・・・”
「ほとんど魔法知識なく部位強化まで使えるのであればリハビリメニューを良い意味で考え直さなくては良い参考になりました」
”魔法の発動条件とかはほとんど設定を考えていなかったもんなあ”
気が付いたら四合瓶量なデキャンタを飲み切っている
七海レベルで御酌は上手いルシファー
「初の部位強化と芋虫やって限界ではないですか」
”その芋虫って・・・”
「床を這う姿が芋虫にしか見えなかったもので」
匍匐前進は物語内で使ったことないしで芋虫にしか見えなかったのか
”まあ美味い酒で酔いまどろみに入る幸せはないよ”
「今はまどろみに身を任せてください」
”うんルシファーさお願いがある”
「なんですか」
”私を上位でなく友達として見て欲しい”
「なんでそんな失礼を」
”もっと素のルシファー知りたいし覚醒したんでしょ私”
「・・・・・」
珍しくルシファーが言葉につまってる
”これから運良く私生き延びれば数千年以上の長い付き合いになるかも物語を書いた私としての感覚的には貴方は私が産み出した作中の子だけど私の手を離れ自分の道を切り開いて成長した現実の大人になってるの”
「なんで友達ですか?」
”主従関係なんて嫌だ私は多分これから・・・すごい結果が分かった上で惨い決断をいっぱいする・・・多分まだ感覚的にだけど私が最大の力を発揮出来ればば被害何てなしに世界の脅威とか国間の争いなんて全部余裕で解決できる”
「・・・・・」
”でもそれじゃダメなの私が消えた時に保てなくなり崩壊する一時の仮初の平穏だから私は最短攻略ルートを捨てて敢えて皆が成長する為に将来は意味があってもその時点では無駄に見える犠牲を生み出すヒールになる場面も多くあると思う”
「・・・・・」
”その時に私が思うから従いますでなくてちゃんと判断して良否の意見をを隠さずに話してくれる友が欲しい”
「それが彩美の望み・・・私もっと彩美に無礼とか考えずにボケてツッコめるなら楽しそうですね」
”そうゆうこと”
極上な柔らかいアノ感覚と貴賓高い香りに包まれる
「ゆっくりお休みください七海には勝てませんが私も彩美を推してますから・・・」
耳の奥で心地良いルシファーの声が響く・・・ああ意識が気持ち良く闇に落ちて行く・・・
扉をあけると私には見慣れた光景
美香は店内から感じるオーラに圧倒されて一歩後ろに
”じゃ入ろう”
美香の肩を抱き前に歩みをすすめる
「いらっしゃいませ」
黒服が美香に一礼して挨拶する
「よろしくお願いします」
まあ初めてだとこんな感じになるよね
”同伴でお願いね”
「3番テーブル準備してあるよ彩美ちゃん」
黒服が先導して3番テーブルに
美香を座らせ横に私も座る
「システムの説明した方がいいかな?」
”お願い”
「まず本日は同伴ですので本日限りですが彩美ちゃん永久指名になります」
「永久指名?」
「当店では同伴で来店の場合はその日は同伴キャスト以外を指名出来ません」
「それは大丈夫!!」
「次に料金はコチラになります」
料金表を美香に渡す黒服
「セット料金と指名料にドリンク代金とフード代金が加算されます」
「すいません無知でセット料金とは」
「当店の場合ですと女性は一時間二千円で退店までの時間で一時間毎に加算されて行きます自動延長になりますのでお時間での延長御確認はありませんので時間に関しては御客様で御注意ください」
「説明ありがとうございます」
「いえいえ当店はTAXは頂いておりませんので料金表の税込価格のみになります」
「はい」
「お飲み物はどうしますか?」
”セットボトルだとお酒を楽しむにはなんでまずはビールでどうかな”
「うん」
「では御準備いたします3番さんドリンク頂きました」
店内にコールしてドリンク準備に一旦さがる黒服
「彩美ちゃんTAXってなに?」
”お店によってはサービス料とかの名目で合計金額にプラス20%とか上乗せした金額が支払い金額になる謎の料金システムだよ”
「なんでそんなヤヤコシイ」
”多くの御客様は瞬時にプラスの20%まで計算出来しないので料金表を安くみせるとか昔からの慣習とか色々あるみたいだけど七海は御客様を混乱させるだけってやってないの”
「奥がふかいなぁ」
”まあ料金説明もなくTAX知らない初心者の方とかと会計でもめる場合も少なくないしね”
「確かに」
”ウチは同伴料金無い代わりに当日限定永久指名だから今日はセットと退店まで私の指名料これも一時間単位ねとハウスボトル以外のドリンクが発生する料金かな”
「大丈夫!いっぱい貯金してきたから」
”心強い!でもフードはコノ手の店は割高で貧弱だから注文しなくていいよ”
「それで親子丼だったのか」
”そうそうフルーツ盛とかキャストのバックが大きいから見栄でいれる方もいるけど気にしなくていいよ”
「ありがとう」
”それとテーブルの上にあるスナック菓子とかポップコーンはチャームと言って食べ放題だから遠慮なく食べてね”
「お菓子食べ放題!!」
目がキラキラする美香・・・JKだねぇ
”ただ指名入れてても他に指名入ると入ったテーブル数で割られた時間しか私はテーブルに居れないのでヘルプキャストが入れのは許してね”
「皆んなのアイドルを独占は駄目だよね」
”アイドルって”
「そういえばハウスボトルも謎で」
”このテーブルに置いてあるボトルねウチだと焼酎は鏡月でウイスキーは白角でセット料金で水割りとソーダ割りなら飲み放題なシステム”
「あっどっちも苦手」
”そうどっちも悪酔いしやすいしねハウス以外は別料金になるけどメニューにあるお酒ならグラスでもボトルでも頼めるからワインとシャンパン以外のボトルはキープと言ってココだと三ヶ月お店が預かって持ち越せるし三ヶ月以内に再来店あればそこから三ヶ月延長できるシステムになってるよ」
「ビールお持ちいたしました」
私がコースターをセット置場から美香と私の前に置くと少し大きめのタンブラーに注がれた生ビールを置いていく
一礼してさがる黒服
”乾杯”
軽くグラスを触れさせてぇ・・・って
美香ぁ一気飲み
「あっ!」
”いいよいいよ”
と私も一気飲み
「次は彩美ちゃんおススメで」
”明日もだとボトル入れちゃった方がいいかなウイスキーとか大丈夫?”
「パパがジャックダニエル好きなんでソーダ割りを家では良く飲むかな」
なんとココも気が合うというか縁が本当に美香とは深いなあ
”ジャックだと値段もボトルの中では安めで美味しいからいいかも”
料金表を見て笑顔の美香
「この値段なら想定内で彩美ちゃんも大好きでしょ」
”なんで知ってるの!?”
「私には太い情報源があるからね」
どこまで仲がいいんだろうコノ姉妹
ライターの火を着け軽く手を上げる
すぐに黒服が来る
”ジャックをボトルでとソーダもお願い”
「はい3番さんボトル頂きました」
コールして下がる黒服
「ねえねえ又も質問でいい」
”いいよ”
システム説明とかで美香の緊張も解けてきたかな
「あっそれと灰皿いいかな」
・・・美香ってタバコ吸うの!?
セット置場から灰皿を美香の前に置く
バッグから煙草を取り出し咥えた瞬間に私はライターを煙草の先端に差し出し火を着ける
「えっ!?」
”まあコノ手の店のサービスの一つだね”
紫煙を纏わせながら
「なんか偉そうな気分になっちゃう」
”正直にソノ気分になってもらうのが目的だからさって美香ちゃん煙草吸ってたの!?”
「これも親の方針かな家はさパパがヘビースモーカーで小さい頃から何でこんな臭いのを好んで吸うのか興味あったの」
”うんうん”
「その話をしたら外で下手に興味から吸って補導とかなるなら家の中でならと酒と同じ理由かな」
”なんか私の育った環境がおかしいと思ってたけど今は家の中でならOKって多いのかな”
「最初は煙に咽るのが悔しくて普通に吸えるようになってやるって感じだっただけど結局は癖になってしまったとか」
「お話中失礼いたします」
黒服がボトルとデキャンタにアイスペールをテーブルに置いてビールグラスを下げる
「失礼いたします」
一礼して下がる黒服
セット置場からコリンズグラスを用意してアイスをグラスに入れて濃さはどうしようかな
「濃い目でお願いします」
流石だ私の考えが見抜かれてる
1.5ショットくらいジャックを入れて炭酸水をいれる
ソーダ割りは少しアイスをマドラーで動かして混ぜる程度ね炭酸抜けちゃうから
”お待たせいたしました”
「あっ彩美ちゃんも一緒に」
”では頂きます”
キャストタンブラーを用意して半分くらいジャックを注ぐ
いつも徳さんテーブルでのガブ飲みだと一気にボトルが減るのでボトル代を心配しちゃうと思うので
まだ自爆の件は七海のアドバイスで伝えてないしね
「かんぱーい!」
とグラスを軽く触れさせて一口うーんジャック美味い!
ってぇ美香のグラスが空ぁ!!!!
”美香ちゃん強い!”
「パパと一晩で一本とか普通だったり・・・」
なんか酔いでなく赤ら顔に
”美香ちゃんも逸材かもね”
美香のグラスに再度ソーダ割りを作る
「あと何で注文入れるとテーブル番号と内容を大声で店内に伝えるのかなって」
”あれはコールと言って注文を受けてるのでコノテーブルは注文確認とか必用ないよって他の黒服に伝える意味もあるけど煽りの方が強いかな”
「煽り?」
”お気に入りの子が他のテーブルに居て注文してるの見るとテーブルに戻ってきた時に負けないぞって注文いれてくれたり”
「うんうん」
”目立ちたい見え張りの御客様とかだと他のテーブルからコール多いと目立つためにいっぱい注文いれてくれたりとかかな”
「凄い世界だね」
”まあバックに繋がるからそれでキャストの好感度が上がるって思ってる御客様が多いから・・・”
「なんか彩美ちゃんは違うって感じが」
”私は下手な煽り合いより御客様が財布に無理なく楽しんでくれる方がいいから”
「まったく七海さんがよく言うけど彩美ちゃんは欲が無いのが武器の一つが良く分かった」
”なんじゃそれ?”
美香が吸い終わって煙草をもみ消したのでセット置場から新しいは灰皿を出して上に重ねてセット置場横に戻し新しい灰皿を美香の前に置く
「質問ばっかで申し訳ないけど何で灰皿を重ねたの」
”万が一だけど灰とかが飛び散らないようにの業界慣習かな”
「すごい水商売ってゴメン舐めてた部分あったけど本当に配慮の塊なんだね」
”まあ難しい事は少ないので何とか慣れられたけど”
「彩美ちゃんも煙草吸うでしょ気にしないで吸っていいよ他のテーブル見るとキャストの方も吸ってOKなんでしょ」
まあ美香には甘えるかな
”ありがとう”
すぐに吸わない私を見て美香が何かに気付く
煙草を取り出し咥えたので火を着ける
”では失礼をして”
灰皿を準備して私も紫煙を巡らす
”美香ちゃんは察しがすごいなぁ”
「なんでぇ」
空いた美香のグラスにドリンクを作りながら
”キャストの基本的な喫煙OKタイミングを他のテーブル見るだけで分かっちゃうんだもん”
「御客様が吸ってる間しか駄目なんだ」
”うん喫煙者でも煙苦手な方もとかだけど御客様より上の行動はしないのがキャストの基本だからね”
「それと飲んでよぉ彩美ちゃんコノ値段だったら何本か大丈夫だから」
”ありがとう”
グラスに残ってた半分くらいを喉に流し込む焼ける感覚が気持ち良いね
「彩美ちゃん可愛いなあ大人の魅力もすごいしいつもと全然違う感じで楽しいよ」
”ありがとう美香ちゃんも大人の感じで凄く綺麗で・・・その・・・見惚れちゃう”
「もう褒め上手なんだから」
”本音なんですが”
「あのスッとライター付けて黒服さん呼ぶのとか別世界に見えちゃった」
”徳さんの言葉だけどココは浮世で御客様には日頃を忘れて楽しんでもらうのが重要だからね”
「紗季ちゃん3番お願いします」
紗季が美香の向かいへ一礼をして座る
「紗季です宜しくお願いをいたします」
”紗季ちゃんは私の水世界先生で友達なんで安心して気楽で大丈夫だよ”
「先生だなんて恥ずかしいよ美香さんのことは彩美ちゃんから聞いてます」
「えっなんてぇ」
「世界で一番の大親友ですって」
「もう彩美ちゃんうれしいけど恥ずかしいじゃない」
”へへ”
「彩美ちゃん8番テーブルお願いします」
グラスにコースターを乗せてセット置場横に移動して
”美香ちゃんゴメンね他で指名入ったみたい”
「アイドルがんばれぇ!」
”紗季ちゃん後をお願いね”
「はい」
私は8番に移動して
”タカちゃんお待たせぇ!”
「ゴメンねぇ美香ちゃん来てたの気が付かなかった」
”いいのいいの美香ちゃんもシステム理解してくれてるから”
その時
「徳さん3番テーブルお願いします」
なんだぁそのコール
見ると徳さんが入口に
やっぱし徳さん来たよね
てか七海の仕込みだよね駄目限界
”タカちゃんゴメン堪えられなくて”
と腹を抱えて笑う私
「七海さんの仕込みは時々楽しませてくれるよね」
”タカちゃんそのこの前はありがとう”
「どんな形であれ初恋は綺麗に終わらせないと後が辛いしね」
”ってどうしたらアソコまで察せられるの?”
「彩美ちゃんが失踪中に女子会メンバーがウチで色々打合せしてたし美香ちゃんの気持ちは気が付いてたよ」
”そうなんだ”
「で昨日の会話から”あっ美香ちゃんは今日で覚悟決めてるね”ってだけだよ」
やっぱ長年のプロはすごいなぁ
からタカちゃんとは新しく出来た店の話とかを取り留めなく
10分後くらいにヘルプで宇美が着いて
あれ少し早くないかな
耳元でタカちゃんが小さい声で
「私は今日はOKだから美香ちゃんを楽しませてね」
・・・凄すぎます気配り
宇美に任せてコールされた3番に戻る
徳さん・美香・紗季の形でソファーに座って談笑してる
よかったぁ美香と紗季で話が合って
まあ紗季ちゃん自分で色々思ってるけど普通に接客上手なんだよなぁもう少し自信もっては・・・私の言える範囲じゃないね・・・この世界では
「おまたせぇ戻りました」
紗季が自然に席を立ち美香の向かいへ
私は美香の横に
「まあ彩美も戻ったし乾杯だ!」
徳さんが自分のボトルから私のグラスへナミナミ注ぐ
紗季が七海のグラスにソーダ割りを作ってる
紗季の前にはビールがあるね
ちゃんと美香ちゃん良い客出来てるね
ヘルプに過剰な飲ませは不要だけど一杯目はやっぱしあるとテーブルが円滑に回るしね
紗季がソーダ割りを作り終わるタイミングで
徳さんがコール
「かんぱーい!」
徳さんの酒は一気が基本!!
「すごい彩美ちゃんストレート一気って徳さんも!」
”美香ちゃん良い子は真似しちゃ駄目だよ”
「いや真似したくても出来ないよ」
”てか徳さんねぇ”
「何が言いたいかわかるが美人で素晴らしい心を持った漆原君と飲めるチャンスだぞOKするに決まってるじゃないか」
”まあ徳さんがOKするほど美香ちゃんは大丈夫って確証あるんだろうけど”
「彩美の件で色々話したからな」
”まあそれなら”
「彩美ちゃん紗季さんって高校の先輩って知ってた?」
”はい!?”
「まあいつもの彩美ちゃんだ」
「彩美ちゃんってその・・・あの過去有るから人の過去をあまり聞かないのかなって話すチャンスもなかったし」
「彩美ちゃんは前からそうなの・・・だからさ何か逆に安心するんだよね」
”その人の過去とかでなく今一緒に居てこの先に何をするかが重要だと思うの過去は時々必要な時に知れればで”
「彩美は教師間でも変わり者で有名だからな」
”何それ!?”
「まあ内申書ってあるだろ中学からの申し送りと全然違って驚いたがウチに来て変われたなら私としては素晴らしい出来事だからな」
”なんかハズイ・・・”
顔が真っ赤になるのがわかる
「紗季ちゃんお願いします」
残りのビールを飲み干す紗季
「ごちそうさまでした失礼いたします」
グラスを持ち席を立つ紗季
「あれコールにテーブル番号なかったよね」
”・・・・・紗季は指名が少ないから0番って入口横の待機席戻りテーブル番号なしは0番ってね”
「そうなんだ」
「まあ今日の漆原君は客なんだから内情は気にせず楽しむのが優先だぞ」
”徳さん漆原君とか堅くでなく今は酔っぱらいの徳さんなので美香でいいんじゃない”
「はい美香って呼んで頂く方が変な緊張なくて」
「わかった漆原君がOKなら美香で行かしてもうらうか確かに美香の方がこの場では話しやすいしな」
”でぇ何話してたの?”
「おっ彩美ちゃんが気になるとか不思議な展開」
”だって徳さんと美香ちゃんの会話内容が想像つかなくてね”
「飲み方の注意事項とか酔っぱらいの徳さんは浮世の人でコノ時間は現世の私は知らないとかかな」
”はははは!徳さんの約束だね”
「なんだいお約束とかちゃんと立場表明は重要だろ」
「失礼します」
一礼をして七海登場
「本日は御来店ありがとうございますママの七美です」
挨拶をして美香の向かいに座る
「徳さんいつまで美香ちゃんの横なの私が来たのよ」
「これは失礼をした」
と徳さんは七海の横に移動する
「七海さん今日は色々と手配ありがとうございます滅茶苦茶に楽しいです」
このタイミングだと
美香のグラスが空なのでソーダ割り作ってペース早くない
でも顔色変わってない・・・こりゃ酒飲みの逸材だ
「ママも来たので乾杯だ!」
徳さんがソーダ割りが完成のタイミングを見て七海のグラスをセット置場から持ってきて七海と私に自分のグラスにナミナミとジャックを注ぐ
「乾杯だ!」
ストレートを飲み干す三人に美香の目がまたも丸くなってる
徳さんが空いた三人のグラスに今度は半分くらい注ぐ
「七海さん綺麗・・・さっき見た時より・・・なんか凄い美人」
「照明効果ね」
”お店の照明に合わせてメイクしてるから明るい部屋より映えるんだよ”
「そんなことまで考えてなんだ」
「そうね私達は最高でいる事が重要でソノ最高と遊ぶ御客様は最高のさらに上に居てもらい浮世を楽しんで頂きたいから」
「すごい」
”って今日は美香ちゃんにお水講座要素が多いなあ”
「あっだって彩美ちゃんと七海さんが過ごしてる知りたかった世界だから」
「夜の楽しみ方はそれぞれだしな」
”てか七海ぃ徳さん仕込みは不意打ちすぎだぞぉタカちゃんテーブルだから腹抱えて大爆笑でも問題なかったけど”
「てへ」
舌を出して笑って誤魔化す七海
まったく可愛いから許すしかないじゃないか
「タカちゃんきてたんだ」
”うん今日は美香ちゃんいるから指名被りで美香ちゃんの時間減らすのはで1セットだったけど”
「気を使わせちゃった」
「タカちゃんは同業でわかってるから大丈夫よ気にしないで」
”そうそう何て言うか他の店の客でも自分の店客と同等に大事にってのが暗黙で出来る凄い人だから”
「じゃあ昨日の件は完全にバレバレだったんだね少し恥ずかしいな」
「キャストに恥ずかしいと思う必要はないよ私達はそれが仕事でお代をいただいてるのだからね」
「良い姉ができなた美香も」
「うん最高のねーちゃんだよ」
そこから私と七海は他のテーブルに移動もあったりしながら学校の話をバレないように少し他の単語とか置き換えて話したり徳さんの酒武勇伝を聞いたりして刻が流れて行く
店内が暗転してもう聞きなれたクラシックが薄く流れ出す
「これ何?」
”あっ閉店の合図”
クラシックがフェードアウトすると照明が全灯になる
伝票を持って走り回る黒服
私と七海は見送りで出口に張り付き状態
横目で見ると伝票を見て驚いてる美香
徳さんが何か説明してる
一番最後にお支払いを済ますと出口に来る二人
「彩美ちゃん・・・そのありがとう」
”気にしないで美香ちゃんと飲めるの最高に楽しいから”
徳さんが七海と打ち合わせた部分自爆に関して七海から聞いていて説明してくれたんだね
「じゃママ次の店で美香とまってるぞ」
「はい彩美も一緒にクローズ終わったら行きますね」
ふ~お見送りも終わり片付けも終わって封筒タイム
ありがたくもピンク
慣れない毎回本当にうれしい
ピンクに固執はないけど間違いなくうれしいね
他のキャストは全て帰り七海が私とマキの鞄をカウンターに置いて待っている
「マキ明日のアフターはよろしく」
「はい」
「じゃ彩美行こう!」
七海に手を取られ店の外へ
マキがセキュリティーを入れてドアに鍵をして本日の御仕事は終了だね
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