第2話 一つ星新人ダンジョンアタッカー

113 名無しのダンジョンアタッカー

最近のあまにゃんの勢いは凄いな。この前ソロで三つ星ダンジョンアタック成功したんだっけ?


114 名無しのダンジョンアタッカー

せや。ワイはずっと前から応援してたから感動もひとしおやで


115 名無しのダンジョンアタッカー

あまにゃんってまだ高校生だっけ?それで三つ星になれたんだからなあ


116 名無しのダンジョンアタッカー

ダンジョンアタッカーのランクって五つ星まであるんだよな?


117 名無しのダンジョンアタッカー

正確には五つ星の更に3個上がある

でもそこまでいってる連中は殆どいないから、一般的に五つ星が最高ランク


118 スレ主

お待たせ

今更なんやけど、ダンジョンアタックの配信って需要あるんか?


119 名無しのダンジョンアタッカー

高校生で三つ星ダンジョン攻略できるあまにゃんって、マジで才能の塊なんだな


120 名無しのダンジョンアタッカー

イッチ!生きとったんかワレ!


121 名無しのダンジョンアタッカー

需要というか、お前が面白い事やってたら皆見るよ

パーティ組んでチマチマ一体ずつ囲んで叩くなんてふっつーの堅実なダンジョンアタックなんて面白くもないしな


122 名無しのダンジョンアタッカー

せやな

後は可愛い子とかじゃないとみんわ


123 スレ主

やっぱそんなもんよな

まあワイはスレ民の皆さえ見届けてくれるならそれでええか


http://move〜〜


124 名無しのダンジョンアタッカー

スレ主、突然デレるなよ

応援したくなるだろ


125 名無しのダンジョンアタッカー

草。まあ冷やかしぐらいには行ったるわw


126 名無しのダンジョンアタッカー

乗り込めーw






【DAG】スレ民と行くダンジョンアタック【ソロ】


「ええ…と……このボタンが開始で、こっちが内カメと外カメの切り替えね」


“1コメ”

“よーイッチ”

“ん?何してんだ?”


ぐぅるるるる〜


「ぅあ…腹減ったぁ……」


“今の腹の音か?ww”

“雷かと思ったwwwスレ主かいww”

“さてはイッチ始まってるの気付いてないな?w”


「見えるかこれ…?これで、いける……はず…」


“スレ主ー気付けー”

“てか画面見ろやww”

“初っ端から事故ってて草”


「うん……うん、よし。まあやってみるか」


取扱説明書から目を離すと、そこには自分の顔と恐らくスレ民からであろうコメント……コメント?


「……あれっ?」


“お、ようやく見た”

“イッチ結構イケメンやん”

“おーマジでオッドアイだ”


「あ。えーと……あっ」


“初対面の人と話す時の陰キャかな?”

“まるっきり俺らやんww”


ふぅー、落ち着け俺。

大丈夫だ、ただ早めに始まっただけじゃないか。この程度の羞恥、空腹に耐える事に比べたら屁でもないぞ。うん。


「うん、よし。やっほー、スレ主です。スレ民の皆だよね?」


“せやでー”

“何がよしなのか”

“まあまあ初配信だし、多少はね?”


グギュルルルルル……


「スレでも言ったけど、昨日ダンジョンアタッカーの資格取ったんですよ。ほら」


そう言って、カメラに名前だけ隠したダンジョンアタッカーズギルド…通称DAGダグの資格証を見せる。


“あー”

“すげー。マジじゃん”

“未成年から取れる国家資格って言っても、ホントに未成年で取れる奴は上澄みだからな”


ぐううぅぅううう……


「これ、死ぬ気で取ったんですよ。まあ、取れなかったら本当に死んでたんですけど。ハハハ」


“言ってる内容が修羅で草”

“これ笑ってるけど、イッチの境遇はガチで笑えんよな…”

“少しでも俺らを楽しませようとしてくれてるんなら、無理しなくてええんやで?”


キュルルルルル……


「大丈夫です。もう色々吹っ切れたんで。それにスレ民の皆も、こうやってスレで知っただけの俺を見に来てくれてますし。ずっとボッチだったので、話し相手になってくれてるだけで、本当に楽しいですよ」


“スレ主…お前…”

“いや、ていうか…w”

“あの、良いこと言ってるんだろうけどさぁ…ww”


ググゥゥゥウウウ……


「今日は宣言通り、ダンジョンアタックをやってきます」


グゥウウルルルル……


「俺が今いるのは……」


“うるせええええええwwww”

“腹の音何とかせえよww”


うん、そうだね。ごめんね。

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