宇宙人〜地球に宇宙船が舞い降りて宇宙人が出現〜

赤坂英二

第1話  宇宙人、降り立つ

 西暦2xxx年、遂に地球は未曾有の事態に直面する時が来た。

 ある一国が発射した人工衛星があるものを発見したのである。


「人工衛星が未確認物体を宇宙で感知しました! 地球へ向かって進んでいます!」

「何! それは宇宙船か⁉」


「まだ距離が遠く、分かりませんが、ただの小惑星とは思えない・・・というところです。ただの金属の塊ではないとはおもいます・・・」


 数日後、解析の結果、それは宇宙船であることが確認されたことが発表され、地球はかつてないほど大騒ぎとなった。


 宇宙船が着陸する前に迎撃してしまおうとする者、宇宙人との友好を信じる者、オカルト主義者の大興奮、侵略を確信して絶望する者など様々な反応を見せた。


 普段いがみ合う国同士、戦争、紛争に陥っている国、地域同士、お互いの共通した脅威のために、束の間の休息を取り決めた。


 この時、皮肉にも地球上から初めて大きな争いごとが人間の歴史から消えた瞬間だった。


 各国首脳同士で世界会議なるものが催され、かつてないほど宇宙船に対する対応が熱く議論された。


 しかし議論むなしく、答えは出せず、宇宙船が近づいてきてしまった。


「いまこの距離で、攻撃したらこの星に多大なる被害を及ぼす。もはや世界は宇宙船の着陸を見守ることしかできない・・・」


 全世界の人の間に絶望が広がっていった。


 そして数日後、その絶望の具合をしっかりと確かめるかの如く、宇宙船はゆっくりと、驚くほどゆっくりと静かに地上に降り立った。


 各国の持つ最新鋭の戦闘機などが宇宙船を取り囲んだ。


 降り立ったはいいが、すぐには動きを見せなかった。


 この時間が地球人たちの絶望感を増幅させていった。


 それからまた数日が経って、遂に宇宙船の扉が開いた。


 中からは三体の宇宙人が現れた。


 外見はどれも似た様になっているが、大、中、小と大きさが異なっている。

 

 やはり、見た目は地球人とは全く異なっており、地球人が想像で思い描いた宇宙人のイメージとも全く異なっていた。

 

 しかし、まさに地球人が「恐ろしい」と震えるにふさわしい外見であった。


 地球はどうなってしまうのだろうか・・・、多くの地球人が同時に考えた。

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