第17話 「ラッピーとは仲良くやってたか?」

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「あれ? 起きてたんだ」

 俺が家に帰ると、いつもなら寝ているはずのハルカが待っていてくれた。


「明日も早いんじゃないの? 大丈夫?」

 と俺が聞くと、

「別にぃ~」

 ハルカはスマホに目を向けながら答えた。

 なんだか素っ気ない……


「ラッピーとは仲良くやってたか?」


 俺がこう質問をすると、ハルカは俺の方をチラリと見てスマホを置いた。


「ん?」


 ジーっと俺の顔を見たままハルカは何も言わない。


「なんだよ?」


 パクパクっと口だけを動かした。


「なに? どうしたの?」


 何かが変。

 ハルカの何かが変だ。


「どうしたんだよ?」


 俺はもう一度聞いた。

 すると、ハルカは「すぅ~」と大きく深呼吸をしてこう言った。

「ラッピーと……ラッピーと……」


「ラッピーと?」

 囁くような声だったから俺は語尾だけを聞き逃したのかと思った。


「仲良く……な……仲良く……」


「仲良く?」


「な……な……」


 ここでハルカは急に大きな声になった。


「な……な……仲良くなる訳ないじゃん!! もう良い! 寝るぅ!! ご飯は勝手に食べてよね!! 寝るから! 寝るからぁ!! 私、寝るからぁ!!」


「え……えぇ……」


 ハルカの急な激昂……

 訳が分からなかった。

 やっぱり変だ。ハルカの何かが変だ。


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