第19話

「...ちょっと待った」


俺は、あることを思い出した。


「おいおい、さっきのおっさん、なんで300万渡してきたんだ?!」


そう。


さっき、群衆に紛れてしれっと大金を渡してきたのだ。


なんかおかしいとは思っていた。思っていたのだが、忙しすぎて正常な判断ができなかった。


俺は、少々不安になりながらネットサーフィンをしていた。


すると、、、


「おい、これってさっきのおっさんじゃないか。あの人って、、」


なるほど、と納得した。


あのおっさんは、渚と言って、政治家だ。テレビでもよく見るほどの政治家だ。


なんか見覚えがあるな、、、と思っていたけど、まさか政治家とは誰も気づかないだろう。


追加の、、というのは、恐らく店の資金の事だろう。


彼は政治家だから事情を知っているのだろう。


破滅クランと国が協力をしている。そして、本格的に買収に取り組んでいる。


だから、少しでも対抗できるようにあの金を渡したのか。


「...いやいや。急に300万を渡すとか、びっくりしたわ。ぱっと見変人だろ、、、」


でも、俺の店を助けようとしてくれる気持ちは分かった。このお金は受け取っておくとしよう。


それにしても、よくあんな群衆の中であんな大金渡せたな、、、


こうして、「謎の300万円事件」は解決した。




次の日。


「今日からお世話になります、渚と申します。一応政治家やってます。よろしくお願いします!」


なぜか渚さんが仲間になった。


リーダーのななしんさんに聞いてみると、、


「渚さんって、有名な政治家だろ?昨日、この店に300万円を協力金として渡したって言ってたんだ。」


「確かに受け取りました。もしかして、これってもしかして、パーティーに入る前兆だったってことですか?」


「多分そういうことになる。ただ、いたほうが10倍ましなのは確かだ。」


こうして、俺たちにもう一人仲間が増えた。


そして俺たちは、会議が終わったので昼からまた店を再開することにした。


「どんどん新しいパンを作らないとな、、」


今俺が直面している問題は二つ。


一つは、買収だ。


正直、渚さんが来てくれても、安心というわけではない。


だから、近いうちに国が正式に動く前に何か大きな手を打たないといけない。


二つは、パンの不足。


ダンジョン産の素材を使っているので、枯渇はありえない。


ただ、客が多すぎて、パンが足りないのだ。


だけど、同じパンを出しても飽きられるだけ。


だから、、、いっそ。いっそのこと、新しいパンを毎日出すのはどうだろうか。


そのために、開発係も作ろうかな、、と思っている。


発展のためには、いろいろやらないとだからね。


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受験終わった~

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