第18話
そして数時間後、オープンした。
抽選で当たった人たちが続々と店に入っていった。
「すげぇ、全然違う」
「このパンうまっ!10個買お」
もちろん試食コーナーも付けた。
味が分からないと買う気にもならないからね。
もうすでに新しく作ったパンが続々と売れている。
マジで、たまらなくうれしい。
自分の長年の夢だったパン屋を開けて、こんなに大繁盛している。
やっぱり、夢がかなうって嬉しいな。
そんな時、とある客が声を掛けてきた。
「修だよね?」
「誰ですか?あなた。」
「忘れたの?美香よ。」
そこにいたのは、俺を散々馬鹿にしてきた美香がいた。
彼女は、高校では学校で一番人気だった。
そのせいで、多くの人が彼女に告白をしてきた。
彼女は表では優しいが、裏ではとんでもなく腹黒の女だった。
もちろん俺も馬鹿にされた。相当腹が立ったものだ。
それは高校を卒業して社会人になってからも続いた。
同窓会で、俺がニートだってことを知ると最初に馬鹿にしてきたのは彼女だ。
何でも大企業に就職したようで、その上「効率」スキルを持っているのだからすごくエリートだとか。
そんな彼女だから、しょぼい「料理」スキル持ちのニートがいたら馬鹿にしたくなるに決まっている。
俺はたまんなく悔しかった。それもあって、世界一のパン屋を作ろうと思ったのもある。
そんな彼女が、今更なんのようだ。
「この店、なかなかやるじゃない。早速だけど、破滅クランの配下になってもらおうかしら」
「お前、破滅クランに入ったのか。だが、絶対に買収には乗らない。ましてや、お前が交渉に来るとかもっと嫌だ」
「そんなこと言っていいのかしら。明日、大変なことになるわよ」
「別にいいよ。そんな一つのクランにつぶされるような店にしたつもりじゃないからね」
そういうと、彼女はもうこれは通らないと思ったのか帰っていった。
その後、多くの客が俺のところに来た。
「さっきの話聞いてました。絶対に買収されないでください!」
「応援してるぞ!ここのパンは世界を獲れるほど美味いんだからな!」
「ほい、これ追加の300万。少しでも足しになってくれたらうれしいな。」
皆も応援してくれてる。
絶対に勝ってやる。
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二つのクラン名が混在していたようです。正しくは「破滅クラン」です。
応援ありがとうございます!
星も!ハートも!モチベ向上のためにお願いします!!
そして!
自分だけじゃ頭が働かないので、新しいパンを募集します!
すべて採用するつもりです!案はコメント欄まで!
新作(?)です。
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