尊ぶ想い
死がふたりを分かつまでと神父様は仰ったが果たしてどうだろうか
小さな教会でふたりは愛を誓った
そう偽りの愛だ 親同士が決めた愛だ
単純に絵空事だ
私は貴方の顔を覚える事が出来ない
今日もどんな顔で共に道のりを歩んで来たのか、どんな顔で私を見つめているのか
夜共に寝る時さえ
月明かりを頼る
貴方の顔に触れてみる
はあ、貴方はこういう造りをしていたのですね
私は目が不自由だから貴方の顔が今までもこれからも分からない
しかし、私はどこか勘違いをしていたみたいです
寝てる時の貴方はこうも安らかに眠っているのですね
はあ、どこか愛おしく思えてきました
愛というのはとても簡単なのですね
これだけの事で私はいとも容易く
貴方の事が識りたくなり
慕う気持ちになりました
神父様が以前仰った事はどこか愛寵を育む言葉なのでしょうか
私は今貴方にガラス細工の様に心酔しています
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