第55話
「「「おぉ!」」」
そこに居たダンジョンマスターたちがヴァイオレットの宣言を聞いて驚嘆の声を漏らす。
彼らの声を聞いて、俺たちと話していなかったダンジョンマスターたちも興味を示し、何事かと聞き耳を立て始めた。
「序列二桁のヴァイオレット様と、それを単独で下すユースケ君の同盟か。それ程の強者たちの同盟となると我々の勢力図が大きく変わるでしょうね」
「今回の新人は災難でしょうな。ダンジョンマスターになって半年足らずでこのような事件が起こるとは……」
当人を置き去りにして、騒ぎ出すダンジョンマスターたち。中には自分も俺たちの同盟に今すぐ入りたいと言う者もいる。
上位10%以内の実力を持つマスター同士の同盟ってそんなにすごいんだな。
俺的には手数が増えるのは嬉しい。
「加盟については待って頂戴。他の同盟の動きを見ないといけないからそれどころじゃないわ」
他の同盟で勢力が大きな所は、序列1〜10位のダンジョンマスターたちの同盟だ。
それぞれが十人以上の規模を持っていて二桁台もゴロゴロいるそうだ。
中でも1位のイビルロードダンジョンのダンジョンマスターは巷では魔王と呼ばれていて、そもそもダンジョンに入るまでにSランク冒険者では数%しか生きてたどり着けない上、生還はSSSランク冒険者ですら至難なので冒険者ギルドで
同盟の規模も一番大きいので、今勝負したら赤子の手をひねるようにやられるだろう。
他の同盟も今の俺では圧倒的に質で負けてしまう。
さすがファンタジー世界。戦力は量より質重視だ。
ベビードラゴンスライムたちモンスタースライムが進化してくれれば多少状況は変わるかもしれないが、少なくとも数年は戦いたくないな。
それらの同盟を思い出したのか、盛り上がってその場の雰囲気で同盟に入りたいなどと言っていた迂闊な者たちは口を閉じ、顔を赤くして恥じた。
「パーティーの終わり頃に心変わりが無かったら改めて言ってくれると助かるわ」
「そうですね。ヴァイオレット様の言うとおりです。もう少し考えさせていただきます」
「ちと性急でしたかな」
頭をかいて、誰もが先程の発言の撤回をした。
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