今日、何買う?
イエベ秋
第1話 買い物忘れ
―――買い物リストもあるし、や早く済ませそうね。
出勤前の空き時間に、買い物や好きなことをしている。今日は行きなれないスーパーへ行った。
スマホのメモには、しめじ、ベーコン、キャベツ、とんかつ用の肉、豚バラ肉、食用油、ちくわと書いてあった。
買うものは少ないが、行き慣れていないお店なので店内を何度も回ってしまう。
―――えーっと…ベーコンはどこだっけ…あっ、こっちか!お肉コーナーは…近くにないのかー。
そうこうしているとお菓子コーナーを見つけた。
―――子どもたちが好きなお菓子なくなったんだった!!えーっと、チョコと…ってチョコはどこ?ここは煎餅だし、こっちはクッキー…駄菓子の近くにあるのかなー?…あ!あった、あった!これと、旦那の好きなクッキーと…
店内に長居していることに気づき、辺りを見渡したが時計がない。急いでデニムパンツからスマホを出し時間を確認した。
9時30分、もう出発しなくてはいけない!!
―――やばい!早くレジにいかなきゃ!
ほんの少しの食材と大量のお菓子をカートに乗せ、急ぎ足でレジへ向かった。幸いなとこに並んでいる人はおらず、「どうぞ」と手を差し伸ばされた。
「あっ!!すみません、買い忘れがありました!」
更に速歩きで引き換えした。
―――ヤバイ、油忘れた!油は…どこ??こっち?カレーだ…こっちは醤油…鰹節…マヨネーズ…ない…ない!!ない!!!もう時間がない、仕事帰りに買えばいいか!
カートを押して走る。周りの人に見られているのも気づかずに走る。
―――間に合え!間に合え!
無事レジに到着し、会計も済んだ。
―――早く、早く!最短距離、最短距離!やっと車に着いた、安全運転で…早く、早く!
出勤5分前で到着した。
―――間に合ってよかったー…
○
仕事が終わり外はあっという間に暗くなっていた。急いで帰り支度をし、車に乗った。
―――早く帰って晩ご飯作らなきゃ
順調に保育園の迎えをし、帰宅した。
荷物と子供を降ろし、エコバックを広げた。
―――えーっと今日は、とんかつね。あれ、油…足りない…
放心状態になり、子供のはしゃぐ声さえ聞こえなくなった。
「はぁ……」
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