第9話

そんな家族の言葉を受け、チームに入団することを決めた周磨。元から身体能力が周りより高かった周磨は、日々の練習を積み重ねるうちにどんどんとサッカーの技術が向上。定期的に行うミニテストのようなトレーニングで監督が測定を毎回行うたびに、明らかに数値が伸びるようになっていた。

入団当初はサッカーというスポーツに真剣に取り組んだことがなかった周磨だが、徐々に「このチームを卒団してもサッカーを続けたい」という気持ちに心境が変化し始めていた。



所属していたチームは12歳以下の子供たちを対象としているので、小学校を卒業すると同時にこのチームは卒団となる。

サッカーをこれからも続けていきたかった周磨。このチームを卒団後は地元のプロチームでもある「ブッカケーロ香川U-15のトライアウトでも受けて、最終的にプロの道に、、、」と将来像を自分でも想像する機会も増えてきていた。




小学校卒業を3か月後に控えたころ、父親の仕事の都合で周磨の転校が決まったのだった。

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