恋味&モノメモリー

ゆ〜 @WGS所属

恋味

『恋模様』  

読み方:こいもよう

恋愛の進展・停滞の様子・動向を指す言い方。恋人同士のかけ引きや、迷い、横恋慕などを交えた複雑な人間関係といった意味合いを込めて用いられることが多い。

(引用:weblio辞書 実用日本語表現辞典)



恋には恋模様という言葉がある。それは恋の状況を指す言い方だとチャラい友達から聞いた。よくアイツがそんな事知ってんな〜と思い過去の恋模様を思い返してみる。


…うん、俺には分からん。

なんと俺にはどれだけ経験を積んでもその言葉の意味がわからない。

しかし、アイツが言うには俺の恋模様はなかなかの荒れ具合だとか…

ということで自分なりにそれっぽい言葉を作ってみた。それは「恋味れんみ」である!


じつは俺、こう見えてかなりの料理好きだ。和洋中、イタリアンなどそれぞれ簡単な料理なら作れてしまう。俺をこんな料理得意系男子にしたのは、なんと歴代の彼女なのだ。基本俺はフリーでHPホームページなどを作っている。だから、ほぼずっと家にいるため同棲すると必然的に俺が家事担当となる。そこで俺は彼女たちを喜ばせようとそれぞれが好きな料理をコンプリートしていったのだ…

(まあ、それが仇となりほとんどが「男なのにそんなに料理できるとか怖…」

と言って振られるのが落ちなのだが。)


話を戻して「恋味」とは!

歴代彼女達によって知ったそれぞれの味である!また、そいつらとの思い出の味を指している!

ほとんどの恋味は俺がネットで調べて作ってやったものなので今でも作れるが、1つだけ作れない味がある。それは初めての彼女が作ってくれた「ちゃーはん」である。


見た目は普通のチャーハンで、パラパラした米とふっくら卵に醤油とこしょう、そしてなんとも言えないコクのある絶品チャーハンだ。

この俺も何回かその味を追求し、挑戦してきたが最後のコクがどうやっても出ないのだ…

そのため俺はその恋味を諦めていた――

しかし!!

今日はあのチャーハンをもう一度作ってみようと思う!

普段作るときには入れない隠し味 ―― マヨネーズをいれるのだ!


ことの発端は仕事に必要な書類をコピーしにコンビニに行ったとき、待ち時間に読んでいた雑誌の1つの話題の名前、「マヨネーズでコクをちょこっとぷらす!」だった。

それを見て、もしかして隠し味はマヨネーズだったのではと思い、作ったのである!


さて、どうだろう…

「いただきます…」

ドキドキしながら口にスプーンを運んでいく…

「!?!?」

とてつもなく旨い!!!!そしていつもよりパラパラしてる気がする!


好みの味で、かついつも以上の美味しさをゲットした俺は追求していた恋味のことなんか忘れて2・3日に一度このチャーハンを作るほど虜になってしまうのだった…

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