生きたまま齧るOrange.

 あの遠く残酷に墜ちて行く夕日から

 視える地平線は

 一瞬宇宙が鳴いていると連想させる

 Orangeの皮を齧り

 苦味に涙した瞬間が愛おしくて

 ああやはり

 生きてしまった

 もう戻れないのかという焦燥と

 やがて死んでしまうのか

 もう戻れないのかという展望と

 どこへ行きどこで生まれ

 どこへ去っていくのか

 知る術もなくただOrangeを噛み

 果汁が溢れ

 ただ僕は僕らしく

 果汁に吸い付く瞬間が

 地球みたいな形をしたOrangeが鳴いているようで

 可哀想に思えた

 球の形をした果実は

 夢の形で繋がっていて

 何をしようか?

 先へ行きたいな

 そんな想像の僕と

 話してみる

 すると立ち止まった先に

 「進めば良いんだよ」

 仲間の声がした

 あの遠く映えるOrangeが

 果実の彩りに似て

 もう1秒だけ

 この瞬間楽しかった永遠の時が繋がって行くように空想して

 今日も僕は歩く

 あの揺らめいた光が

 照らすMy Sweet Sweet Days.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る