部屋に響く音【小説版】
筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36
(一)
部屋に携帯電話の着信音が鳴り響いた。
「お、ついに来た!」
福永修一はそう言って、自分の父である福永修司の方を見た。
「いやこれは携帯の音よ」
本革ソファで修一の隣に座る福永美幸が言った。
「すみません、私のです」
そう言ったのは、美幸が座るソファのローテーブルを挟んだ向かい側の黒の本革ソファーで、美幸の父親の隣に腰掛ける背広姿の高井戸文彦だった。彼はすぐに携帯を背広のポケットから取り出した。
「ほらあ」
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます