しせつぐらし

ざくざくたぬき

第1話 はじめ

パシーン ドドド…

時は戦争時代。と言っても剣や銃だけではなく、魔法を使って戦うやつもいる。昔は平和だったはずの生活も、今となっては生き地獄だ。なぜこうなってしまったのか。それは僕にもわからない。だって僕は、ここに来るまでの事を覚えてないし、ここの国の事も知らないんだもん。

ここでわかる事は、僕が今いる部屋は子供が200人入っても少し余裕があるくらい広く、監獄のようなつくりの鉄の壁になっていて、窓はなく、扉はぶ厚い鉄でできている事くらいだ。

ガシャン

扉が開く。

「223番、250番、256番、出ろ。」

今回は僕じゃない。良かった。でも今日何回誰がどこに呼ばれるかわからない。そんなことより、先輩たちが選ばれちゃったみたい。そう、ここは僕と同じくらいの6〜7才の子もいるし、それよりもちょっと年上の子もいる。みんな子供なことに変わりはないけど。食事はいつだろうか。おなかすいちゃった。ママはどこだろう。パパはどこだろう。友達は…1人は最近みてないや。いつ外に出られるかな。そして、この生活はいつ終わるんだろう…。

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