誰にでも優しくしてたらツンデレなクラスメイトが付き合って欲しいとか言い始めたんだけど!??

心晴

一章

第1話 予想外の告白

昔から私は誰にでも優しくして一定の人気を維持してきた。


作り笑顔もお手の物で好かれる仕草も結構得意だし

みんなから愛されているのを自覚しているんだが1人よくわからない相手がいるんだよね。


「……もみじ…少し来て欲しいんだけど…いい?」

「まぁいいけど…なんの用?」

「……着いたら話すから…」


この可愛い女は江波戸えはと 千景ちかげ、顔はいいけどツンデレでみんなから結構嫌われてるけど…私は別にそこまで嫌いではない……まぁ好きでもないんだけどね?


にしても千景から来て欲しいなんて珍しい。

いつもは私が近寄ると鬱陶しいだの…散々言われるけどたまにデレるのがほんとによくわかんない所なんだよね。


「で……千景なんの用?」

「まって……少し落ち着きたいから…」


深呼吸をして千景は一旦落ち着こうとしているけど…ほんとになんの用???


そんな落ち着かないと言えないようなことあるの?

もしかして……告白とか?なんてそんなわけないか〜


「椛……好き…付き合って欲しい」

「んんっ!???」


頭が追いついていかない…ていうか……千景が私のこと好きなんて…そんなふうに見えなかったし…だいたい…私たちまだ話して数ヶ月程度だから…少し気が早すぎるのでは?


「えと……千景さん…?その…まだ付き合うのには気が早いんじゃない?私たち…まだ会って数ヶ月だよ?」

「付き合うのに会って何日なんて関係ない…必要なのは好きかどうかだけ…それに……椛も私のこと好きって言ってくれた」

「えと……いつそんなこと…」

「この前……そういう所も好きって言ってくれたよ?」


あ〜……言った言った…言ったけどさ…そういう意味じゃないんだ…ただ…千景のことを肯定してあげたら少しは仲も良好になるかな〜って…思っただけなんだけど…良くなりすぎだよ。


「えと……それは少し誤解で…」

「……私のこと好きじゃないの…?あれは嘘だったの?」


少し涙目になる千景。

そこまで私のこと好きなの!???好きになってくれるのは嬉しいんだけど…そこまで来たか……でも少し意外だ……千景がこんなにデレてきて私のこと好きだなんて…


「う、嘘じゃないから……そんな顔しないで?」

「なら……付き合ってくれるの?」

「は、はい……」

「やった……これから…私椛の恋人なんだ…えへへ…嬉しい……」


うーん…可愛すぎるなこれ……いつものツンツンした姿とは裏腹に可愛く喜ぶ千景の姿を見て…これは

もう付き合うしか選択肢はないと…感じてしまった…何よりこんな子泣かせたら私の良心がブレイクしそうだ…シールド巻いても治らなそうな程ブレイクしそうだったので…やむを得ず付き合うことになった。


「……椛…すき……椛はどうなの?好き?」

「……私も千景のこと……好きだよ…」


渋々言ったけど…千景は満足そうな笑顔でもうガチで好きって感じの笑顔で少し困るんだけど…まぁ好かれるのは嫌な気しないけど……ほんとにこれからどうなるのやら……


「椛……絶対離さないからね…」

「……ひ、ひゃい…」


これから私は千景から離れられなそう……嫌いでは無いけど…勘違いさせた私の方も悪いし…ていうか

この子こんなに可愛かったんだ…ほんとに意外…今日の事だけでも情報量が多くて処理がまだ追いついていない…これからどうなるんだろう……。

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