人物記録2 『ネージュ・エトワール』

——基本情報

【名称】ネージュ・エトワール

【性別】女

【年齢】16歳

【出身地】極東帝国

【誕生日】不明。自己申告によると12月25日。

【身長】168cm


——検査結果

【身体能力】卓越

【精神鑑定】おおむね安定

【権能制御】安定しているが要観察

【魔術教養】卓越

【戦闘技能】普通


——個人概略

 1998年12月24日から25日にかけて発生した大規模魔術障害の元凶である少女。現在は異端審問所極東支部新門にて拘留中。今後の処遇は本部との協議によって決定するものとする。なお、被害規模から暫定的に一級禁忌指定とし行動制限を課す。


——第一資料

 彼女の持つ魔術や権能、異能を打ち消す力の正体であるが、解析により『破滅の聖杯』としての力であると思われる。通常の反魔アンチマジック礼装と異なり、直接触れた箇所だけでなく、それに魔術的や異能的につながりのあるすべてに効果を及ぼすことが確認された。なお、街に現れた時期と戦闘を行った御門、神出両名の証言より、11月から観測された例年を大きく超える降雪も彼女の力の一部と思われるが、前述の能力との因果関係はより詳しい調査が必要である。また、神の依り代である『破滅の聖杯』であるが、異端審問所の保有する神格に関する情報に彼女の力の源となる存在の該当がないことも懸念事項の一つである。


——第二資料

 事情聴取によると彼女は非合法な研究所で育てられたようである。そこでの教育により彼女は我々が行った様々な分野における試験においてすべて満点をとるなど、極めて優秀な頭脳を持っていることが分かった。ただし、一般常識についての欠如が見られるなど与えられた知識には偏りがあるようである。

 また検査の結果、彼女は常人の何倍も速く新陳代謝が行われているようであり、異常としか言えない回復力を備えている。その代わりに消耗が激しく、一度の食事でかなりの量を必要とするようだ。

 このような極めて優れた人を元にした生命を作るには高度な技術と人材が必要であり、我々異端審問所は最悪の可能性を考えなくてはならない。


——第三資料

《これより先の閲覧には三級閲覧権限以上が必要です》

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