ロリコンおじさんの腕の見せ所
散々おっさんからジジイまで、多種多様な客を相手にしてきたんだ。ミサキさんならいくらでも褒められる。余裕だ
「まず誰が見ても分かる、美女です。本当に男って思わなかったですよ。」
「美女なんて、そんな本物の女の子の風上にも置けないのに。けど凄く嬉しい言葉です。」
「あとは服のセンスがいい!何でも似合う!」
「通販で買ってるんです。カワイイ系の服は店頭にあまりないんで、あとは職場の皆さんにアドバイスを貰ったりしてて。」
それから俺はずっと褒め続けた。こんなに人を褒めたことは無い。
「嬉しいです、こんなに褒められた経験ないので新鮮です。家族も私を怖がってたので、こんな純粋に外見だけじゃなく内面まで褒めてくれるなんて。」
「やっぱり怖がられてたんですか?」
「家族からも腫れ物扱いだったので、本心だったのかどうかも分からないまま、年月が経ってしまって。」
やっぱり荒れてた人には見えないけど、心に辛い過去があったりしたから非行に走ったりしたのかな。その傷を俺が埋めることは出来ないだろうか。
「私で良かったら、いつでも来てください。別に営業とかじゃなくて純粋に話したいなとかプライベートで遊ぶみたいな感じで…」
「そんなふうに言ってくれる人初めてです!ホストとかキャバクラとか色んな所に、傷を癒しに行ったのに最終的には大金叩かせて終わりで、私を金ズルとしか思ってないって考えてたので、凄く嬉しいです。」
「そんな過去があったんですね、けどなんでまた女装キャバの私に会いたいって思ってくれたんですか?」
「ボサミさんとジャングルさんが、お見合いみたいな感じで写真を出してくれたんです。性格も良さそうで可愛かったので、会ってみたいなって思ったんですけど、過去の失敗から学んで初めはメールから、始めてみようと思いまして。」
美女が俺の事可愛いって言った。嘘だろ俺おじさんだぞ、おかしくなる
「そんな経緯だったんですね、私を選んでくれて嬉しいです。ありがとうございます」
「こちらそありがとうございます。これから足蹴なく通わせていただきますね。」
「ありがとうございます!」
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