ロリコンおじさんと出会い
チホちゃんに言われた通り何気ない会話を続ける内に、向こうも段々打ち解けてき、名前を教えてくれたり普段何をしてるかなどパーソナルな部分を教えてくれた。
昔メル友がいたのだが、俺の距離の詰め方が気持ち悪かったのかすぐに返事が来なくなった経験があった。ある程度会話を重ねることがどれだけ重要なのかが分かった。
やり取りする度に、メールが入ってることが楽しみになっていた。今日も来てるかなとウキウキしながらメールを開いてみると
「今度日程が合う日で大丈夫なので、お店に行ってもいいですか?」
なんということだ、待ちに待った念願の女性客。しかも初めて会う。もちろん大丈夫ですと、自信満々に送信した。
「リコちゃんご機嫌だねーいい事あったの?」
「テルミさん聞いてくださいよぉ、前言ってた俺に会いたいって言ってた子が今度店に来るんです〜って」
「よかったねー、出来ることがあったら私に任せなさいよ!」
頼れる先輩と導いてくれた後輩には感謝してもしきれないな。
「念願の女の子ですよー、夢の第一歩としてとてもテンションが上がってるー」
分かりやすく浮かれてると、テルミさんが彼女の写真を見せて欲しいと言ってきた。
「なんですかー渡さないですよぉ」
「いやーこの子どっかで、見た事あるんだよ。名前なんだっけな」
なんでテルミさんも知ってるんだ?彼女何者なんだろう
「あー!思い出したミサキくんだ!」
「えっ、知り合いなんですか?」
「知ってるも何も、この子この店の系列店で働いてるのよ!」
この店の系列店…って事はミサキさんはもしかしなくても…
「男ですか…」
「そういうことだね、ボサミとジャンちゃんにやられたね」
どうやらテルミさんはあの二人も知り合いらしい、じゃあ止めてよー!
「けっ、けど!ミサキくんいい子だから!系列店って言ってもそんな灰汁の濃い店じゃないし、一回会ってみるのも全然ありよ!」
「けどー女の子って言っ…」
メールでハッキリと女って言われてないな、全体的に濁されてた気がするし。あの二人もアドレスと写真渡しただけだし、ってことは別に騙した訳じゃないのかー!
「勝手に勘違いしただけです。なんて俺は愚かなんでしょう。」
「そんな凹まなくてもいいよ、普通に可愛いからミサキくん大丈夫。そんな問題じゃないか?」
「いやっ俺、彼女に会いたいです。」
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