ロリコンおじさんキャバ嬢になる

富田林早子

ロリコンおじさん捕まる

今日も俺は朝から元気に外へ行く。爽やかな太陽と風そしてなんとも美しい園児の姿。全てがパーフェクトだ。

特にお気に入りの亜紀ちゃん。この子はとてもいい、スモックが似合っててツインテールがキュートな子だ、思わず見てしまうな。


「おはようございます。」


後ろから殺気を感じる、地を這うような低い声が俺の耳に響く。見てたのがバレたか


「おっ、おはようございます」


明らかに挙動不審になってしまったが、何とかやり過ごすことが出来た。バレる前にさっさと帰ろう。


「おい、待て」


終わった、この数年一度も手を出さずに、園児を見てたのに、警察行きだ。


「はいっ」


「お前、俺の娘ガン見してたよな。」


「そんな、誤解ですよ」


まずい、亜紀ちゃんを見てたのが父親にバレてた、しかもイカつい殺されてしまう。


「ずっと黙ってたけどなぁ、もう限界や警察や警察行きや!」


「警察だけは勘弁を、ほんとにごめんなさい」


ヤバい、全国に無職ロリコンおじさんって報道されてしまう。こうなったら


「ほんっ、ほんとになんっでもっ、するんで警察だけは、ごっご勘弁を」


朝から、四十路のおじさんが土下座とはみっともない、けど仕方ない。自業自得だから


「何でもするって言ったな。」


「はいっ、だから警察だけは」


「じゃぁ、今日の夜11時にココや必ず来いよ。」


よかった、警察沙汰は免れた。貰ったのはペラ1の紙、場所は繁華街だった。なんでもするとは言ったけど、まさか世間的に抹殺されるような感じではないのかと、一抹の不安を感じながら夜が来るのを待つことにした。


場所は、この辺りか。こんな所初めて来た。夜の街には煌びやかな女の人や、薄汚い俺のような人がたくさんいた。このビルの4階だと言ってた、一体どうなるんだ。


「よく来たな」


「はい」


何が何だか分からないまま、俺はバックヤードみたいな場所に通された。


「一旦、これ着ろ」


渡されたのは、ピンクのドレスだった


「えっ、これドレっ」


「いいから着ろ!」


言われるがまま、ピンクのドレスを身に包んだ。見た目は言わずもがな最悪だった。


「あの~着ました」


「あとは適当にヅラ被って、化粧して表出ろ。」


えっ何これ、意味わかんないし、第一女装だし表出ろって。全然理解が追いつかない


「ちょっ、俺の仕事内容教えてください」


「あぁ、女装キャバ嬢だよ」

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