21.雨のしずく

雨が降る


僕と君の心に

冷たい雨のしずくが滴り落ちる


傘なんて

持ちあわせてなくて

雨宿りする場所も見当たらずに

ただ、僕らは無造作に冷たい雨にうたれ続けていた


行き場のないふたしかな感情は

きっと早い段階で見切りをつけるべきで

行く先のあるたしかな感情は

おそらくいつまでも輝きつづけるのだろう


この感情の行方はどちらだろう

僕らが選ぶべき選択肢は少なすぎる


雨が降る


僕と君の心に

冷たい雨のしずくが滴り落ちて

乾いた砂漠のような感情を潤して欲しいと


ただ、切実に願っている

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