「へぇぇ～……、人がいなくなったのに責任をもって捜さずにそうやって人捜ししてたの？　それはアウトじゃないかしら？」

　「そうなんですよ、この水野えるはロクに人捜ししないで、懸賞金かけて島をかき混ぜたのよ！　それで結局見つからなくて大騒ぎになって、懸賞金をかけたエール様も途中で消えちゃうし！　本当……、毎回毎回、人騒がせなのよね～」

　「そんなことしたら捜してる人も出るに出られなくなるってわかってるのかしら！？」

　「ムニャムニャムニャムニャ……。」

　あたしとアリアでツアーガイドを挟み話しをしていると、目を擦りながら酒臭い息を吐きながら目覚める。

「…………ウヌゥ……ん？！」

　えるが目をぱちくりさせておきあがると、

　「あ……。頭いた～いぃ」

　と、どうやらお酒の飲み過ぎで頭を抱えてコンマでテーブルに突っ伏す。

　人をツアーに連れて来て行方不明になり、人捜しもロクにせず懸賞金を掛けて人捜しするなんて、一体どういう事なのかしら？　

アリアと二人で小一時間追求しようと考えていたら頭痛で轟沈！

　頭のおかしいツアーガイドにあたしは呆れてしまう。　

このまま、ほっといて宿泊先にでも戻ろうかしら？　とも思ったけど、ここであたしは重要な事を思い出す。

　旅行というモノを全く知らないあたし、確かテレビドラマとかでは旅行先に着いたらまずは、拠点となる宿泊先に案内されるはずだけど、あたしは宿泊先なんて案内されていない！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい