やって来た令嬢
ルイ王国王都のラズ公爵家のタウンハウスにて茶を飲むリーゼとメイズ。
「カボン子爵は家臣諸共焼死、 王太子は廃嫡、 王太子の執事は首
騎士団長の息子は北、 大臣の息子は婿入り、 シー子爵令嬢は修道院に入ったか」
「えぇ、 カボン子爵は死亡保険に入っていたらしく
その保険金が降りたそうです」
「自殺かもしれないのに良く降りたな」
「調査はあまりしてないですね、 少額の保険でしたので
子爵令嬢の修道院の入会金にはなるでしょう」
「そうか・・・」
カップを置くメイズ。
「茶飲み話には重たい話だな」
「そうですね、 しかしメイズ殿下は本国から今回の事件について調べる様に
言われたのでしょう?」
「だな、 何か弱みを握れるか、 とも思ったが
そんな事も無かったな、 結果を見れば馬鹿を一掃したという形になった」
「・・・・・」
俯くリーゼ。
「如何した?」
「カボン子爵領の詳しい調査を
調べ続けて貰いました、 私が調べただけでは分からない専門的な事もありますからね」
「ほう、 それで?」
「一応の情報は持ち帰る事には成功しましたが・・・」
「しましたが? 何だ?」
「公表する意味があるのかは疑問です、 もう既にカボン子爵家は断絶し
混乱は有るでしょうが子爵領を継ぐ者も出るでしょう、 民に問題はない
先程言った様に今回の事件で問題を起こした者達も居なくなった」
「ふむ・・・」
腕組みをするメイズ。
「だが情報とやら、 私は気になるな、 公開するかどうかはおいておいて
私にも教えてくれないか?」
「ではお教え致します」
「ご歓談中、 失礼いたします」
話始めようとしたその時、 リーゼとメイズの元にメイドがやって来た。
「シー子爵令嬢がおいでになられました」
「!?」
「・・・・・折角だ、 此方に来て貰おう」
「え? リーゼ様? 如何なさいます?」
「・・・メイズ殿下に従いましょう」
画してシー子爵令嬢が来る事になった。
「どうして彼女もここに?」
「今回の件に彼女も関わっているんだろう? 君の顔を見れば分かる
大丈夫だ、 いざという時は私が守る」
「・・・・・それは頼もしいですね」
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