第27話 癒し

私達は、卵をもらい、卵の密猟をやめてもらい私達は、帰ろうとしていた。


「うし、卵は、もらった事だし、帰るとするか」

クルモがアイテムボックスに卵をしまって言う。


「んじゃあ、あとは、密猟してた魔物を解放してもらおうか」

クルモがそう言うと男が黙り込んで口を開くとこう言った。


「………すまねぇな殺されないとは思ってはなくてな

………その魔物なら、上の者の命令通りついさっき街に離しちまった」

「は!?」

2人が驚き言う。


「クソっ!ルアナ!転移する!つかまれ!」

クルモが手を差し伸ばす。


「わかった!」

ルアナがクルモの手を掴む。


「ついでにお前もだぞ!!!無責任だけはゆるさねぇからな!」

クルモが男を掴み転移する。


その時、街の門まで転移した。


「おい男!何を離したんだ」

クルモが食い気味に言う

「街の中に転移魔法を施してある、ギルドの真横だ、その魔物は、」


………リアナさんが!!!


「クルモ!!!やばいよ!それ!!!」

「わかってる!」


まさか、ここまでやばい事だったとはね………それに、この男を殺さなくて正解だったか、ルアナの大手柄って言う事かね。


「転移」

クルモとルアナとその男がそのギルドの横に転移しようとしたが、できなかった。


「えっ、ちょっ早く!クルモ!!!」

「………一体お前の上には、どんな奴が付いていやがるんだ?」

クルモが驚いて言う。


「………不毛の砂漠(ベアレンデゼルト)のギルドマスターの命令だ」

「不毛の砂漠(ベアレンデゼルト)!?!ってあの私を狙ってるって地方?!」

「あー、繋がったわ、なるほどな、俺対策もしてるわけか、あそこの地方は、密猟が盛んだからな、それで俺対策ってか」

クルモの目の色が変わって門を見つめた。


「………舐めやがって」

クルモが怒りを表した時ルアナとその男が怯えた。


「おい、そこの男は、他の基地の連中の尻拭いぐらいリーダーならしろ

あとルアナは、ここで待ってろ」


「………でも、転移してここから何キロも離れてるんだが」

男が言うとクルモが男にこう言った。


「死なねぇだけマシだと思え」

クルモが静かに怒りながら言うと男が走って行った。


「わ…私も行く!」

「邪魔だ、ここにいろ」

「………口悪い………私がついていくって行ってるんだから行くの!!!」

「邪魔って言ってんだろ」

「冷静にっ!!!」

「………チッ」

クルモが何かに戸惑うと街から悲鳴が聞こえた。


「ほら!口喧嘩してるから!」

「お前がうるさいからだろ!」


「いいから転移も使えないギルマスが無能ギルマスが!できる事あるの!?

2人の方が楽でしょ!?わかったなら行くよ!?ほら!」

ルアナと走り門を潜った。


「自己中野郎が………」

そういうと、苦し紛れにクルモも門を潜った。


………なにこれ、街の人全員なんで、こんなに賑やかに何も、え?だってギルドの方は、燃えて煙が、それに家だってそこら中燃えているのに、、、

はっーーー笑顔で燃えとる!?!


「たぶん、不毛の砂漠(ベアレンデゼルト)のギルド幹部のペターっていう幻覚使いのせいだ」

「えっ!?てことはその人が今ここにいるってこと!?」


「そうなるな、気をつけろ、本物の炎か幻の炎か見分けろ、この街全体が別次元に移されている」


「つまり………?」

「つまりこいつらは、笑顔でいつも通りの日常で今も俺とルアナを見れない空間にいるって事だ!」

「夢みたいな、もの?」

「んぅ………まぁそんなことだ!」

2人が走りながら言う。


「俺は、今空間系のスキルが使えねぇ!つー事は、俺は今基礎スキルだけだ!ルアナに頼るしかねぇ!わかったか!」


「なんでそんなことになったの!?」


「たぶん、不毛の砂漠(ベアレンデゼルト)の幹部の結界禁止スキルだな」

「そいつモテなさそうだね」

「同意」

そうしてるとギルドに着き、よく見るとギルドが少し壊れていて、隣では、何かが暴れているかなりでかく、深色と白のグリフォンみたいな鳥がいた。


「グリアフォン…!?」

「えっ!?あれが!?」

クルモが驚愕するとルアナがそれに応答して驚愕する。


デカすぎでしょ!というか………

翼がない!?


「グリアフォンの翼なくない!?」

「卵を産む用に逃げられないように折ったんだ、そういう手口は、あの地方だろうな」


ひどい、!

ふつーそこまでする!?


ルアナとクルモが戦闘体制に入るその時グリアフォンが何かを叫びだした。


「クゥァァァア!!!!!」

暴れながら叫んでいた。


今、助けてっていった?

ルアナが何かを聞き取る。


「………仕方ねぇ」

「………待って」

「………なんだよ」


クルモが攻撃をしようとするとルアナが止めた


………なんで聞き取れたのかわかんない………でも


「…クルモ!あの子助けてって言ってる!!!」

「………はぁ?何言ってんだお前、カイじゃあるまいし」

クルモが否定するとルアナが前に出た。


「私がやる!」

「はっ!?待てよ!」

ルアナが前に出ようとするがクルモが引き止める。


「待てない!」

ルアナがグリアフォンに向かって走り、グリアフォンの目の前に来た。


だって、可哀想じゃん…翼を折られて、助けてって言われちゃったら………

助けるしかないでしょうが!


ルアナが前に立つとグリアフォンがなにもない空中から空気を凝縮した槍がルアナに向けて放たれた。


「…」

ルアナが、真剣な顔でグリアフォンに向かうとその空気槍がルアナの体を避ける。


「グァァァア!!!」

グリアフォンがルアナに何度も空気を凝縮した槍をルアナに向けて放つが、何度もルアナの体をすり抜けルアナがグリアフォンの体までたどり着いた。


「大丈夫、安心して、私はあなたを傷つけたりしないから」

そう言うとルアナの周りの雰囲気が穏やかになると。グリアフォンがまった。


「グァ」

「いい子」

ルアナがグリアフォンを撫でるとくるりと後ろを向いた。


「クルモ、この子の翼治せる?」

「………えっ?」

ルアナがクルモに問うと困った顔をした。


「まさか、ギルマスがこんなの治せない訳ないよね〜?」

「ああん?!?治せるわ!!!

…じゃなくてお前………グリアフォンをどうやって?」

ルアナが煽るとクルモが乗ってきたが、困惑した顔で問う。


「あっ、幸せのそよ風(ハッピーウィンド)って言うスキルを使って落ち着かせただけだよん」

「そ、そんなスキルがあるのかよ」

クルモが困惑した。


「とりあえず、私の回復だけじゃ足りないからお願いねっ」

「あ、あぁ、だけどな、ルアナもわかってると思うがさっきのグリアフォンが落ち着くと同時に結界が降りた」

「えっ?それがどうしたの?」

クルモが真剣な顔をするとルアナがとぼけた顔をした


「えっ?あー………つまりこのグリアフォンは、ギルド幹部レベルの結界が使えるって事になるんだよ」

「………えっ!?!そゆこと!?!」

「おせーよ」

ルアナが驚きクルモがツッコミをする。


「まぁ、突然変異種以外だったら、呪いでの強制的な強化だろうな」

クルモがグリアフォンを見ながら言う。


「へぇ、そんなのがあるんだ、って早く回復を!!!」

「んまぁ、ギルドの回復班の奴らが多分そろそろ来る頃だろうから、待っとけ」

クルモが和やかになる。


「ちょっとルアナ、来い」

「えっ、なに?」

クルモが座り、クルモが自分の膝を叩きルアナを呼ぶ。


「えっ、なに?」

「いいから来な」

「えっ、わかった」

ルアナがクルモの膝にくるまり座るとクルモがルアナを撫で始めた。


「ちょっ、やめてよっ」

「いいから」

ルアナが困った顔をしていたら、クルモが引き止めた。


「困ったらいつでも頼れる奴に頼れ、1人で抱えきれないと思ったらすぐ頼れ、これはギルドマスターとしてのアドバイスだがな」

「えっ?」

クルモがルアナを撫でながら言う。


急に、何いってるんだ?

というか、なんで急に撫で始めたし。

もふらないのか、な?

ずっと撫でているし…。


「あのさ、どうしたの?急に」

「いんや、こうした方がいいって、思っただけだよ」

「そ、そう?」

そのまま私達は、回復班がくるまでこうしていた。

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