第1話 人間との接触
あれから3日は、経ったと思う
3日経って思った事は、狐の生活も悪くは…ない
あと家は、そこら辺に変な獣がいるので
洞窟で過ごしています。
…正直寒いし床が硬い
分かった事もまとめると、どうやら、ここは、異世界らしい
森の獣達が、なにやら魔法みたいな事を使っていたり
そもそも、雰囲気が違ったりと
しかも
そこら辺に、魔力が満ちているのがわかった。
食べ物は、とりあえずパンを食べてます。
狐の朝は寝癖がひどくて
毛がボサボサになります。
なので、水で整えています。
こんな生活に少しだが嫌気をさしてるが
学校、社会人、人間関係がないし
なにより自由にしてられる。
それより私は異世界に
ちょっとわくわくしている。
「でもなぁ…」
そう、今困ってるのは
衣 食 住だ
水面に写っている自分を見ながら言っていた。
「いや、狐だし衣は大丈夫なのでは?」
住むというよりも今は洞窟だし
家が欲しいし
食べる物はパンだけだし…
りんごとか!お米とか食べたい!
そんな事を悩んでいると
血の匂いがした。
「匂い…?それも血の匂い?」
狐だから匂いにも敏感なのかな…?
誰か怪我でもしたのかな
それとも…
ここは森
弱肉強食の世界だ。
だが、私を前にすると魔物達は、避けていく者が多い
別にたすけるメリットはない訳だし…
思っていると
青の人魂が私に行けと言わんばかりに
私につついてきた。
「行って欲しいの?」
私は少し笑ったような寂しい顔しながら言った
ルアナは鞄を背負って
その匂いに向かって走った。
正直私が行ってもできる事はないかもだけど
そんな事、そん時考えればいい…
今は、行くか行かないかだと思う
そんな事を考えていると
木に寄りかかっている
足に怪我をした。
白髪の少年と角の生えたイノシシがいた。
ズサっとイノシシの前に入ると
イノシシが突撃してきた。
あれ?!私を見ても逃げないの!?
…どうしよう、殴るとかかな?
狐のパンチなんて…
こっちが吹っ飛ばされるだけだし
攻撃する手段は…
悩んでいると
突然赤の人魂が前に行き
イノシシの周りに火の輪が出てきた。
「人魂くん!?」
火の輪とイノシシがぶつかると
イノシシが焼かれた。
ななな、なんじゃこれ!?
赤の人魂くんからドヤ顔が見えるような…
それよりえぐいなぁ赤の人魂くん
あっ、とりあえず少年の元に行こう
「大丈夫?」
ルアナが尋ねると少年がうずくまり始めた。
痛いよね…。
こりゃ話せる状態じゃないか
悩んでいると青の人魂が
少年の足の怪我にくっついた。
「わぁぁぁ!?」
私と少年は驚いた。
「なにこれ!?」
少年をひっぱりながら言う
「離してやりなよぉ!」
私と少年が引っ張ってると
少年の傷がみるみる回復していった。
えっ、魔法!?
いや、それともなにか違う原理なのかなと
そんな事を考えていると少年がこちらに寄ってきて言った。
「あっありがとうございますきつねさん!」
別に私は、なにもしてないんだけどなぁ…
…そうだせっかくだし
「ねぇ君、この辺りに街とかない?」
ルアナが言うと少年が指を差し言った
「ここからだと西にありますよ」
「そっか、西かぁ」
西って言ってもなぁ
わからないなぁ
そんな事を考えていると少年が私の方を見て
「よければ僕が案内してあげますよ?
行く途中でしたし」
「えっ、良いの!?…でも悪いよぉ」
ルアナが遠慮してると
「いえ、全然!治してもらったんだし、悪い狐さんじゃなさそうなので!」
カイが優しい声で言う
優し!なにこの子ぉ!
でも、この世界の事とか聞けるかもしれないし
「じゃあ、お願いしようかな」
ルアナが申し訳なさそうに言う
「はい!あっ自己紹介がまだでしたね
僕はカイと言います、よろしくお願いします!」
カイがお辞儀をした。
「私はルアナ、訳あり狐だよ
こちらこそよろしくね」
ルアナもぺこりと頭を下げた。
「よろしくお願いします!
それでは行きましょう」
私とカイは歩き始めた。
そういや、今私狐なのになんで人間と話せるんだ?
人間関係がないとは…?
「なぁなぁカイ」
カイに尋ねた
「なんでしょう?」
「私、狐なのになんでカイと喋れてるんだ?」
ルアナが聞くと
「それは僕のオンリースキルのおかげですね」
「オンリースキル?」
ルアナが質問すると
「オンリースキルは例えば僕でしたら共通言語(ワード)ありとあらゆる言語がわかるんですよ、まぁ自分だけのスキルみたいなものですよ」
ファンタジーみたいだ
なら、私も魔法とか使えたりするのかな
そんな事を考えているとカイが言った。
「ルアナさんもあると思いますよ
それだけの上級魔術も使えるんだし」
「ふむ」
本当はこの青の人魂なんだけどなぁ…
私なにもしてないし
「ルアナさんこそ、街になんか用なんですか?」
「用というか、情報集めかな」
「情報?」
「この世界の事、とかかな?」
「世界の事…ですか?」
地球から来たからわかんないんです!
とか言ったら、おかしいよね…
「ふふっ、変な魔物ですね」
「そうかな…」
「そもそもこんな森に、話せる魔物がいるのがおかしいんですけどね」
「そんな物なのかな」
「そんな物ですよ」
地球に戻りたいとは、思わないけど
この世界の事、生きる理由を知りたい…
街になにか情報があるといいんだけど
そんな事を考えていると
「見えて来ましたよ!」
街が見えてきた。
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