青い声の詩集
唯六兎
音のかたまり
皮膚がめくれただけなのに
鉄が擦れ合う音がする
ゴミ袋が似合う路地裏で
換気扇が言葉を交わしている
切った貼ったの生涯が
不格好に星の形をパッチワークしている
星は光らないけど、
それを必ず人は見てる
ルピナスが咲いて死んで消えた
地面の中に反転した墓標があった
過去を尋ねる黙祷の合間
雲のしだれた飛行機が飛んでいた
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