6 心のゆとり

「僕、もう疲れちゃいました」


「そのセリフ1行目にきたらあかんて。サル、どしたん? 動物園で嫌なことあったん? 違う世界観の方か? このカメが聞いちゃる」


サル「カメさん、恩に着ます。不良品なんか出ないと思って完成検査で手を抜いたら品質不良のクレームが来たり、承認印を偽造して書類を回してたのがバレて問題になったり、勤怠を実績より長くつけてたらパソコンのログ調べられてバレたりで……最近じゃもう、怒られることもなくなってしまいました」


「清々しいほどの自業自得ね」(しれっと就職してたのね……)


サル「この疲れを癒やす方法はないかな」


「片足で立ったらどうだ。どこででもできるぞ」


カメ「その休憩方法はトリ限定や」


※「抑圧感が爆発して暴力に至ってはならぬ。夢の中で上司、同僚、その家族を皆殺しにするのだ」


トリ「サルがヤベェ奴になっちまうよ」


カメ「そういう時は、今まで手を出したことないオカズや! U-NEXTとか月額だけで色々観れるで!」


「マタタビも良いぞ。キメてる時は最高だし、後でお腹壊してそれどころじゃなくなるから丁度良い」


「お店に行きなさい! 毎日イキなさい! 良いところ紹介するわ! ハァハァ! アァハハハァ!」


サル「ん~、相談する相手を間違えましたね」


トリ「そうなんだけど、お前が正しいこと言うのなんかムカつく!」

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