双星の絆:双子姉妹のファンタジークエスト(一般書架)

すぱとーどすぱどぅ

第1話 物語の始まり

 リナとミナは、村の外れにある古い塔の前で立ち止まった。


 塔の扉は半開きで、中からは不思議な光が漏れ出ていた。




「これが予言の書がある塔かな?」


 リナが不安げにミナを見つめた。彼女の目は心配で曇っていた。




 ミナはリナの手を握り、勇気づけるように微笑む。


「大丈夫だよ、リナ。二人なら何だって乗り越えられる。」


 彼女の声は決意に満ちていた。




 二人は手を取り合って塔に入った。


 内部は予想以上に広く、壁一面には古びた書物が並んでいた。


 中央には大きな書見台があり、その上には古代の予言の書が開かれていた。


 リナは書見台に近づき、ページをめくり始めた。


 彼女の指先は震えていた。


「これが…私たちの運命を変える予言…」




 ミナは姉の肩に手を置き、励ました。


「怖がらないで。私たちには、互いがいる。」



 その時、突然、塔が揺れ始め、暗闇の中から不気味な声が響いた。


「大胆な者たちよ、予言の書を求めるならば、試練を乗り越えよ…」




 リナはミナの手を強く握りしめた。


「ミナ、これが試練なのね…」




 ミナは頷き、両手に魔法の光を宿し始めた。


「何が来ても、私が守るから!」




 突如、塔の中に影が現れ、二人に襲いかかってきた。


 リナは癒しの魔法でミナをサポートし、ミナは攻撃魔法で影を退けた。


 戦いが続く中、二人の息は次第にひとつになっていった。






 最後には、力を合わせて試練を乗り越えることができた。




 影が消え去り、静寂が塔に戻ると、予言の書から温かな光が溢れ出し、二人を包み込んだ。



「リナ、ミナ、お前たちは試練を乗り越えた。これより先は、お前たちの絆が最大の力となるだろう。」




 リナはミナを見つめ、感謝の涙を浮かべた。


「ミナ、ありがとう。あなたがいてくれて…」




 ミナはリナを抱きしめ、力強く言った。


「私たちはいつも一緒だよ。これからも、どんな試練が待っていてもね。」




 二人は予言の書を手に、塔を後にした。


 彼女たちの冒険はまだ始まったばかりだったが、二人の絆はこれまで以上に強くなっていた。


 エルヴィナの世界は広く、未知の冒険が彼女たちを待っていたが、リナとミナはどんな困難も乗り越えられると信じていた。

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