第1話
キーンコーンカーンコーンッ
「ねえね、美咲」
「んー?なにさ。私の睡眠奪わないでよ」
「授業終わりましたよ美咲さーん!てか授業で寝てる時点でおかしいんですけど」
「授業なんて聞いても意味ないでしょ。どっか推薦取れる場所入れれば良いんだからさ」
「相変わらずぐうたらだね。そんなんで推薦枠取れると思ってると後で痛い目見るんだから」
「わかりましたよ葵お母さん!これから頑張ります!」
「全くもー!あ、そういえば聞いたよ。美咲、1年生の子に告られたんでしょ?今日ちょっと噂になってたよ」
「あーね。そうだよ」
「それで!どうしたのよ、その子?」
「どうしたのって。別にどうだって良いじゃん。」
「良くないよ!だって美咲と帰れなくなるじゃん。」
「あー付き合うって、そういうことか」
「何それ。断ったの?断らなかったの?どっちなの!」
「断るに決まってるじゃん。だって、告白してきたの女の子だよ?話したこともないし。そんなことってある?」
「まあ、女子校だとそういうこともあるんじゃないの?私達、恋愛に飢えてるわけだしさ。ちょっとカッコイイ女の人と、付き合ってみたい?とかさ」
「そんなもんなのかな。好きって、気持ちってそんな簡単なものなの?」
「あのね、美咲!恋心って美咲が思っているより大切なものなの。好きな気持ちを簡単だって決めつけないで!おっ、ちょうど来たよ、一年生ちゃん!」
「失礼します。1年C組の小川すみれと申します。町田美咲先輩に会いに来たんですけど……」
「おーい!美咲はここだよ!はい、行った行った!」
「あーもう。すみれちゃん?だっけ。まだなんか用なの?さっき断ったじゃん」
「私、考えたんです。まだ、私のことを知ってもらってないって。だから、美咲先輩!私とデートしてください!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます