可愛がっていた。愛犬たちが擬人美少女化になって求愛をしてくる

鐘を鳴らす怪物

第1話まさか、自分の愛犬たちが転生するなんて

「なんで・・・・・・こんな事に・・・・・・なるんだよ」

 目の前で、可愛がっていた。愛しの愛犬たちが、一斉に

 亡くなった。こんな事が、一度に来るなんて。あぁ、神様は

 なんて。残酷な仕打ちをするんだ。僕は、ペット火葬を受けている。

 火葬場で、愛していた。愛犬たちの亡骸を眺める事しかできなかった。

 あれは、いつもと同じ。朝の散歩での事だった。「旬ー。マリたちの

 散歩に行ってくれない?」朝から、響く。母親の声で聞きながら。

 玄関先で、一匹ずつにリードを繋げていた。「もうやってるよー」

 「なに?私が、言う前に散歩の準備してたの?」母は、溜息混じりの

  言い方で。俺と、マリたちを見据えている。幼い時から、犬が大好きで

  いつか。自分で、犬を飼うのが夢だった。そう思っていた。ある日、

  高校一年の時。夜中に酔っぱらて帰ってきた。親父が、自分の腕に抱えって

  いたのは。「親父、どうしたの?その犬たちは?」「おぉー旬くんじゃん。

  見て、見て。こいつら、可愛いだろう~」親父が抱えっていたのは。

  柴犬とロングコートチワワとトイプードルの子犬たちだった。

  「もしかして、拾って。来たんじゃありません?」母が、玄関先で

   酔っぱらている。親父を睨む。「いや、拾ったんじゃない。

   貰たんだ」「誰に?」「今日、飲んでいた所のキャバ嬢から」

   その言葉を聞いた。母は、表情を笑みにしながら。父に怒りを

   ぶつけた。「痛た、痛た・・・・・・何で、そんなに怒っているの?」

   「自分の胸に聞いてみろやー」壮絶な言い合いが、夜中の玄関先で

    開催される中。俺は、父が貰ったと言っている。子犬たちを見つめながら

    ぽつりと一言。「か、可愛い~」と叫んだ。

    犬塚旬は。この時から、憧れのワンダルフル

    ライフの日々が幕を開けたのだ。その後、母の許可出て。父が、

    キャバ嬢からもらった。子犬たちを家で飼う事になった。

    (ちなみに、父は当面の間の禁酒を喰らってしまった)

     高校一年の春。俺は、憧れの犬たちとの日々を起こる事に

     なりました。まずは、この子たちの名前を付けなくちゃ。

     父が、もらって来たのは。三匹。柴犬とチワワとトイプードルの

     三匹共。メスである。俺は、柴犬の子をマリ。チワワの子をふゆ

     トイプードルの子をマロンと名付けた。(前から考えていた

     名前である)三匹共。性格が全く違い。柴のマリは、元気一杯で

     天真爛漫な所が可愛いくて。チワワのふゆは、のんびり屋の

     人懐っこい所が可愛いくて。トイプードルのマロンは、逆に

     人見知りが激しく。俺以外にしか、懐かない所が可愛い。

     つまりは、三匹共可愛いのだ。これからの三匹との生活が

     楽しみだー。そんな日々を、俺は送りたかった。可愛い

     この子たちと。ずっと、一緒に、送りたかった。

     でも、神様は残酷だった。母に散歩を頼まれる前に

     三匹のリードを玄関でつけ。いつもみたいに、散歩に

     でかけた。「今日は、近くの公園でボール遊びでも

     するかー」意気揚々と鼻歌を歌いながら。三匹の愛犬の

     散歩を楽しむ。うちの近く公園は、車道を挟んだ。

     向かいにある。普通に、横断歩道で渡ればいいのだが。

     俺は、早く。この子たちと遊びたくて。ちょうど

     車も通っていなかったので。横断歩道ではなく。

     そのまま道を渡ろうとした。その判断は間違いだと

     あの時の自分を言ってやりたい。渡ろうとした。

     その時に、もうスピードで大型トラックがこちらに

     向かってきた。トラックとの距離が近づき。

     俺、死んだなとその時は思った。でも、次の瞬間。

     俺の体を三匹が押し出し。そのまま、三匹共。

     大型トラックに轢かれて。死んでしまった。

     そう、これは神様のせいではない。俺のせいで

     俺のバカな判断のせいで。俺は、この子たちを

     死なせてしまった。火葬された。三匹の遺骨を

     骨壺に納め。三匹との短い生活が終ってしまった。

     俺のせいで・・・・・・。しばらくは

     誰とも話したくなかったので。一人、部屋に

     引きこもった。「あの子。いつまで引きづるの

     かしら・・・・・・」「しばらくは、一人に

     してあげないさい」父と母の会話が、部屋の中から

     聞こえていたが。俺の耳には入ってこない。

     俺は、スマホで撮った。三匹のとの写真を見つめ。

     ボソッと一言呟く。「もう一度。三匹に会いたい。

     会って、この子たちに謝りたい」謝って済む問題では

     ないけど。せめて、せめて、もう一度だけで

     いいから。三匹に会いたいよ。自分の目から

     一粒の涙を流しながら。俺は、ベットに潜り。

     そのまま、嫌な記憶を忘れるように眠りにつく。

     昔からの夢だった。犬を飼う事が、自分のせいで

     終わらすなんて・・・・・・。俺は、犬を飼っちゃ

     いけない人間のようだ。ふて寝して、カーテンの隙間から

     漏れ出す。日の光が眩しく。深く、布団を頭まで覆い被る。

     すると、俺の腹の上からドンと重みを感じた。「ん?

     何だ?このずっしりとした。重みは・・・・・・」何かが

     俺の上に乗っかているような重み。でも、この重さ。

     どこかで体験したような。「この重みは、マリと

     似ている気がする・・・・・・」どこか懐かしい。

     この重さと温かみ。俺は、頭まで被さった。掛け布団を

     ゆっくりと下げると。そこにいたのは、上が白シャツ

     姿で。今にも弾けだしそうな胸に纏い。頭の上にケモミミを

     着けっている。女の子が、俺の上に乗っていた。

     「あっ!ご主人様。起きたー。おっはー」「えっ・・・・・・と

      どちら様?」誰だ。この美少女は何者だ。俺の問いに

      その細い首を傾け。何かに疑問を覚える表情をする。

      すると「えっーご主人様。私の事。覚えてないのー

      ショックなんですけど・・・・・・」「なんか。ごめんなさい」

      なぜか、俺が謝り。謎の美少女が、俺の顔に近づき。

       犬歯をみせながら。自分の名前を嬉しそうに言う。

       「私の名前は、真莉だよ。ご主人様が付けってくれた。

        マリだよー」「マ・・・・・・マリ・・・・・・

        嘘だろ?」マリは、俺が名前を付けた。柴犬の名前。

        それと同じ名前で、その頭上に着いている。耳って

        あれってもしかして。柴犬の耳?朝起きると、目の前に

        俺のせいで死んでしまった。三匹のうちの一匹の

        柴犬のマリが、超絶美少女になって。一人の人間の

        女の子になって。俺の目の前に現れた。俺は、思った。

        「何で、人間として。転生してるの?」「うん?

         何の事ですか?ご主人様」まさか、俺が愛していた。

         愛犬のマリが、転生して。人間になるなんて・・・・・・

         しかも美少女に。神様は、俺の願いを叶えってくれた。

         でも、俺の願いとは。かなり、違う。叶え方だった。

         

  

     


 

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